LARMES Column

くっそ〜、Macめ!【徒然なるお仕事】


と、お下品な言葉を吐きたくなるようなプチ事件が金曜日に起こった。水曜日にインタビューした仕事を木曜の夜のうちにさっさと原稿にまとめて、一晩寝かせて金曜の朝に見直し、微調整をほどこして代理店へと原稿を送信するはずが・・・。

金曜の朝、パソコンを立ち上げると、なぜだかその原稿が見当たらないのである。普段、制作途中の原稿ファイルはデスクトップで保存することにしているので、いつも新規原稿を保存する時の場所指定は「デスクトップ」にしている。その日の原稿も同じ作業をした覚えがあり、さらに原稿の形式を2004年wordに置き換えた(代理店の方が2008年バージョンを持っていないといけないので)記憶もある。つまり、間違いなくそのファイルはMac上で保存されているはずなのだ。

なのに、ない・・・・。ないったら、ない。

もちろんファイル名と内容の両方で検索を何度も試みるが、検索結果はゼロを表示する。おかしい。おかしいったらおかしい。


金曜の朝一番に代理店の方から原稿アップの確認電話があったので、「もうほとんど出来上がってますよ〜。午前中には間違いなく送ります」と軽口をたたいてしまったというのに、その原稿がどうやって探してもないのである。時間を見たら10時半。・・・・焦る。焦るったら焦る。

今から必死で原稿を作成しなおすか、それとも検索作業をこのまま続けるか、あるいは代理店に電話して事情を説明して時間の猶予をいただくか・・・。

その日は、我が家近くのスペイン料理レストラン「ラ・フエンテ」にてビジネスランチという名のガールズトーク(ガールズって年齢じゃないけどっ)の約束があり、幹事の私は5分前には行かなくてはならない状況だった。どうしよう・・・と考えていたらあっという間に11時になってしまった。


というわけで、恥をしのんで代理店に電話し、正直に事情を説明することにした。代理店のKさんは一瞬「えっっ?」と驚いていたが、「いいですよ〜夕方までで」と優しくおっしゃってくださった。ふ〜、冷や汗たっぷりかきました。

インタビュー内容と自分が書いたコピー構成を思い出しながら、再度作成に挑むことになったのである。ビジネスランチをはさみ、焦る心をおさえながら、なんとか前日に書いた内容とほぼ同じ原稿をアップさせ、無事送信・・・。Kさん、ご心配おかけして、おまけに時間の猶予もいただいてしまって、本当にすみませんでした!


それにしても、どうしてなくなってしまったんだろう。「ゴミ箱」の中にも、「昨日使った書類」の中にもその原稿ファイルはなかった。消えた、のである。どなたかMacに詳しい方、私の消えたファイルについて、教えていただけないでしょうか。
もしも、これからも原稿ファイルが消える可能性があるとしたら、怖くて原稿書けなくなるじゃありませんか。まぁ、毎日マメにバックアップをとればいいんですけど・・・。


というわけで、日本全国の人々が真央ちゃんの銀メダルに涙している頃、私は必死にMacに向かって、二度目の原稿作成をしていたわけなんです。これから何度も繰り返し映像が流れるであろう真央ちゃんの演技は、普通の人々とは違った感慨となって私の記憶に留まることになるでしょうね。「あの時、私は二度目の・・・涙・・・焦り」という感じでね。

それにしても残念でした〜真央ちゃん。私の妄想によると、キムヨナ側の隠密からゴルゴ13に依頼があり、真央ちゃん演技中のスケート靴に「氷で出来た弾丸」を狙撃してジャンプを失敗させたに違いない。私の姉によると、キムヨナ側の隠密は審査員全員に高級キムチを手渡したんじゃないかと言っていた。さて、妄想の姉妹対決、どちらに軍配が上がるでしょうか。

フィギュア話題でついでにもう一つ。
私の個人的なアスリート好みとしては、4回転ジャンプを飛ばずに金メダルをとったライサチェク選手よりも、「本当は自分が金メダルのはず」と豪語しているというプルシェンコ選手よりも、4回転に挑んで失敗したけど銅メダルの高橋大輔選手が、日本人というひいき目を差し引いても、一番カッコいいと思った。皆さん、いかがお感じでしたか?


Guy Savoy Paris【200字で綴る美味の想い出】

日本の会席料理を彷彿とさせる繊細さと軽やかさが、伝統フレンチの技法とコラボレーションしたお料理。ヌーヴェルでもなければもちろんクラシックでもない、現代のフランス料理、と表現していいと個人的に思う。スペシャリテの「牡蠣の海水ゼリー寄せ」は幾つでも食べられそう。特別オーダーの市松模様ライヨールナイフはヴィトンみたいだし、渋かっこいいムッシュギーサヴォワは三国連太郎みたい、とミーハーコメントも付け加えておきたい。


※いわゆるグルメブログは多くのブロガーの方々にお任せするとして。ここでは、愛してやまないお店、あるいはたった一夜の素晴らしい記憶について200字の文章で綴りたいと思います。お店や写真のデータは記載いたしませんので来訪希望の方は申し訳ありませんがご自身でお調べください。


女の友情【一杯の幸せ】

女の友情はハムより薄い・・・って言いますよね。
まさにそれ然り、と思う方と、いやいや意外に分厚いものよ、と感じる方と、おそらく両極端に分かれるのではないだろうか。確かに女性は男性と比べると現実的、である。現実的→目の前の物事にしか心を動かされない傾向にある→女友達が自分と交わらない環境に置かれると一気に付き合いが薄くなる、という図式が=女の友情はハムより薄いと言われる所以なのではないか?と個人的考察を繰り返す今日この頃。昨夜はヴァレンタインデーであることをすっかり忘れていて、とある美人と二人でしっぽりお食事と会話を楽しんだ。


その美人とは、こちら。
大好きなお蕎麦屋さんの大好きな美人女将・恵子さんである。
お店の方が気を利かせて、ネタケースまで写してくれた!
ふと気づけば周りはカップルばかり。
そりゃそうですがな、ヴァレンタインですもの。


周りのカップルのしっとり具合とは裏腹に、食べることにも呑むことにも貪欲なわたしたちは、黒龍を片手に「お〜いひ〜」と感激しながら、肴をつまみ続け、しゃべり続け、途中で右手がにごり酒を握っても、やはりしゃべり続けた。約4時間あまりしゃべって呑んだにも関わらず、まだ足りなくて、我が家近くのスペインバル「バル・ラバノ」へ移動。次は山内シェフを相手に、再びおしゃべり。かくして日曜のヴァレンタインの夜は更けていった。


恵子さんとお話していてつくづく感じたのだけれど、女の友情はやっぱり厚いです。厚いと言ってしまうと語弊はあるけど、一旦心の底から信頼しあった女性同士は、静かに、けれど深く、そしてゆっくりと友情を醸成していくのだ。男性の場合、学生時代の親友と一年に一度ぐらいしか会わないのに、会えば瞬間に学生に戻った気分で何でも語り合える、という話をよく聞くけれど、女性の場合もまったく同じなんじゃないかな。お互いの仕事や家庭、環境などを超えて、笑顔で過ごす時間や、時に涙で語り合う時間が宝物のようになる。


恵子さんとは知り合って8〜9年になるけれど、一緒に食事したのは今回がはじめて。でもはじめてとは思えないほど、お互いをよく理解できたし、話せば話すほど恵子さんの魅力を発見できたことがとても嬉しかった。


そして日が明けて今日、このコラムではもうおなじみの友人イラストレーター・多喜田保子から、プレゼントが届いた。私がメンソレを鞄の中に必ず入れていることを知っていて、「マリモッコリ」模様のメンソレ袋を手作りでプレゼントしてくれたのである。


ほら、マリモッコリ顔(彼女に言わせると、この顔が私そっくりなんだそう)がちゃんとパッチワークしてあるでしょ?
目や口の輪郭は刺繍なんです!!!手先の器用さにはビックリ。
そしてなによりもウレシかったです!


気の置けない女同士で美味しくお酒をいただくことが楽しみで仕方がない、ヴァレンタイン2010を過ごしたワタクシでありました。


妄想クイーンの告白【えとせとら】

なにを隠そう、私の趣味は妄想で、特技は妄想を現実と間違えて周りに変な顔をされてしまうことである。人呼んで妄想クイーン。
プロダクション社長でコピーライターの伊藤秀一氏からは、「アンタの拡散思考っぷり、結構好きだよ」とお褒め?の言葉をいただいたが、妄想なのか拡散思考なのかは定かではない。お仕事をしている時以外は、食事中も含めてほぼ妄想の時間だ。先日もある人から「スコッチパーティーやるからおつまみ担当しない?」と言われて、以来、毎日スコッチに合いそうなおつまみやパーティーの様子が勝手に頭の中を巡り続けて止まらない。誰か止めて〜。


この妄想癖は一体いつからなのか?とこれまたダブルで妄想している時、テレビで布施明が歌っているのを見て、人生最大の妄想劇を思い出した。そうだ!妄想歴によると、布施明は親戚だったんだ!


幼稚園児の頃、布施明は当時のアイドル世代よりも少し年上で、イカしたお兄さん的な存在の歌手だったと思う。特に好きな歌手、というわけではなかったのだけど、なぜだか幼稚園児だった私の夢の中に出てきたのである。


その夢とは・・・布施明は、母と年の離れた弟で、オトナの事情により姉弟と知らされることなく別々に育てられ、今は東京で歌手として成功している。その布施明が、祖父母の家を訪ねてやって来た所に偶然私が居合わせてしまう。祖父母からは、布施明が母の弟であることは誰にも言ってはいけないよ、と厳しく教え込まれたので、私は何があってもその秘密を口にしまい、と固く心に誓うのである。


その夢から覚めた後も、布施明叔父さん説はなぜだか現実の私の頭の中にしっかり残っていて、布施明は本当に私の叔父さんなんだ!と勝手に信じていたのである。今から思うと、なんでそんな妄想が働いたのかはわからないけれど、子供の脳は意外に大人びているもので、絶対にこれは言ってはいけないんだ!と必死に秘密を隠したつもりでいた。テレビで布施明を見るたびに、祖父母の心痛を思って、一人枕を濡らしたのである。


というわけで、およそ半年あまり、私は布施明が叔父さんだと信じて疑わなかった。ところが祖父母はその後なにも言わなかったため(当たり前だ!)、いつの間にか叔父さん説を忘れてしまい、なんとなく「んなわけないよね〜」的に事情はのみこめていったのである。


それにしても、我ながら大した妄想である。今でも、テレビにキムタクとかが出ていると、もしキムタクが恋人だったら・・・やっぱ寝化粧しちゃうよな〜、それでもって・・・などと考えることしばしば。昔のドリフターズの「もしも○○○だったらシリーズ」(これがわかる人、年代層一緒ですね!)の世界を地でいく感じの生活だ。


そんなわけで、日々妄想を繰り返すワタクシですが、この場で布施明さんに深くお詫び申し上げます(お読みになるわけないけどっっ)。私は幼稚園の頃、約半年間、勝手に叔父さんだと思い込んで日々を過ごしておりました。大変ご迷惑おかけいたしました!


バレンタインに白練りショコラ【徒然なるお仕事】

数回前のコラムでご紹介した「白練りショコラ」。
1/28から名古屋・栄の丸栄百貨店で販売が開始されたので、
どんな感じかな〜と様子を見てきた!
すると、なななんと見本以外は売り切れではありませんか!
嬉しい反面、これはいけない!と慌てて泉屋物産店の泉社長に電話すると、


「明日11日には納品しますので大丈夫です」とのこと。さらに11日夕方のTBS系名古屋地区CBCの「イッポウ」というニュースでも紹介されるとのことで、どうやら売り切れ続出、ブレイク間違いなし!の様相である。嬉しい話ではありませんか!
商品プロデュースやネーミングを担当した者にとって、その商品の売れ行きが良いというニュースほど嬉しいものはない。わたしたちのお仕事は制作が終わればそれでおしまい、ではなく、その後の広告効果が良くなければ制作した意味がないからだ。いくらコンクールで制作物が賞をとったとしても、広告効果がなければ賞の意味なんてまったくないと思っている。


というわけで皆さん、今年のバレンタインは、是非、丸栄百貨店の地下1階、バレンタインコーナーの隅っこで販売されている「川原町泉屋」の「白練りショコラ」をどうぞお買い求めくださいませ。木箱に入ったモダンなパッケージで、6個入り、1500円でございます。お酒呑みな男性にはピッタリ。デザートワインがお好きな女性にもオススメです。皆さんがお買い求めくださればくださるほど、ワタクシもシアワセ度が増してゆきますゆえ、うふふ。


これ血筋なり【一杯の幸せ】

先日、叔母から一枚のハガキが届いた。
どうやら絵手紙を習っているらしく、
ふぐの絵が描かれたなかなか可愛らしい手紙である。
短い単語と絵から、あの夜の楽しい思い出が鮮やかに蘇った。


あの夜とは、我が親戚の集いである。それは祖父母が亡くなってから自然に始まった会で、母の兄弟3人がそれぞれの連れ合いと共に合計6人で飲んで騒いで楽しむ「兄弟会」を年に数回催している。今回の兄弟会は、私の大好きなふぐ料理屋さんで開催するとあって、私やいとこが特別参加させてもらったのだ。この兄弟会、叔父叔母全員が既に60を軽く超え、70代やジャスト80歳がいるにも関わらず、そのお酒の量たるや、驚くべきものなのだ。最初にビール5本をオーダーし、ビールをついだと思ったら、すぐ次の瞬間に「ひれ酒8杯!」。やっとこさ、ひれ酒が来たかと思った瞬間に今度は「次ぎ酒5本!」。運んでくださるお姉さんもビックリ仰天である。


確かにここのひれ酒は格別に美味しいんでございます。
なにしろ、5年間熟成させたひれを使っているので、
味になんとも言えない深みがあるのだ。
ぐいぐい呑んでしまう気持ちは分かるんだけどね。


飴色のてっさも、醤油焼も唐揚げも、白子も、くちばしも・・・書いているだけでまた記憶が蘇ってきてしまった。どれもこれも美味しかったデス。


そしてこの日のメンバーのうちの5人が1月生まれ、1人が2月生まれなので、バースデーケーキに6人の名前を入れてもらってお祝いした。(自分の名前の入ったケーキを自分で買ったのはワタクシはじめてでございました、ハハハ)


そしてケーキのお供はお茶ではなく、なぜか日本酒。我が身内ながら、この人たち、ホントにすごいです。従姉妹がお化粧室に中座した時、お部屋の横には、まるでボーリング場のピンのようにずらりと並んだビール瓶があったそう。お店の方々、本当にビックリさせて申し訳ございませんでした。おまけに女将からは、直々に食べさせてもらう例の「あ〜ん」をしてもらって喜んでる叔父がいたりで、はっきり言ってただの酔っぱらい集団である。


怒濤のふぐの会の後、週が明けて、4月から名古屋で大学院生となる姪っこアユミが新居を探すためにやって来た。甥っこノゾムと共に3人で、おなじみ和蕎楽へ。相変わらず何を食べても美味しかったのはいいんだけれど、ノゾムは和蕎楽の美人女将の恵子さんにゾッコンになるし、ノゾムもアユミもお酒はよく呑むし食べるし。あれ〜?、これ先週も同じような光景を見たなぁ。なんだったっけ?と思い出してみたら、それはくだんの「ふぐの兄弟会」だった。


そうなんです、やっと気づきました。食事するのが大好きなのも、お酒をたくさん呑んでいろいろしでかすのも、これみんな”血筋”なんでございます。DNAってやつですな。これからお酒をいただく時は、良くも悪くも、我がDNAをしっかり認識していただくことにいたしまする。


DNA話とは無関係ですが、こちらは別のメンバーで、同じくふぐ屋さんに行った時にいただいたワインたち。95年の横飲みで、どちらも秀逸な味わいだった。個人的には、ポン酢との相性でニコラ・ジョリーさん万歳かな。ふぐにはシャンパン、とおっしゃる方が多いそうですが、こういう白ワインでふぐをいただくと、あまりのドンピシャ度に驚かれますよ。是非お試しあれ。


初体験!【おうちごはん】


・・・初体験してしまった・・・。

一昨日の夕方、ディレクターS氏とカメラマンM氏と共に、一路賢島へ。先週、雨で流れてしまった海女さん取材が昨日の早朝からあったため、前日のうちに現地入りしたのである。


宿泊先の豪華な夕ご飯!

宿泊先の豪華な夕ご飯!

私独占の女性一人部屋!

私独占の女性一人部屋!


お仕事でこんなオイシイ待遇。
ディレクターS氏のご手配でございました。
ありがとうございました。


翌朝の海女さんやら漁港取材のお話はまた後日アップするとして、今回は豪華ご飯と温泉のある宿泊ホテルといい、取材先でいただいてしまったお土産といい、嬉しいことづくめだったのだ。海女さんと一緒に船に乗り、漁が終わった後、海女小屋では平均年齢65歳のガールズトーク!に参加した。「あんた、結婚しとるん?」「いえしてないんです」「結婚なんかしなくていいんよ、でもするなら40までにはしなきゃいかんよ」「あ、40とっくに過ぎてます」「ありゃ〜、若く見えるね、どう見ても30代だと思っとったわ」とすっかりお世辞にのせられ、いい気になった私に海女さんがお土産をくれた。獲ったばかりのナマコと、サザエである。わ〜い、やった〜。ナマコなんてさばいたことないけど、これは頑張ってさばかねば。


冒頭の初体験とは、ナマコのさばきだったのである。ネットで調べて、いざ挑戦!ぐにょぐにょの軟体や臓物に、ひゃ〜と声を上げながら、全部で5個、無事さばききった。これはさばいた後のナマコちゃん。このわたもちゃんと取りましたぜ。


そして今宵は、昨日のいただき物と冷蔵庫の残り物で晩餐♬
一人じゃもったいないので、甥っこノゾムを呼び出した。
さばいたナマコの三杯酢、さんまの丸干し、このわたの塩辛に、
お野菜やら明太子やら。


そして、メインはサザエのつぼ焼き!海女さんに教えてもらった通り、ラップして電子レンジで加熱し、お醤油をたらしてオーブンで再加熱。美味しそうな磯の香りがただよってきたら出来上がり!



私がやってもなかなか出てきてくれないサザエくんたち。なぜだかノゾムがトライするときれいにとれた。彼の前世は海女だったらしい。


んでもって出てきたのがコレでござる。
あまりに姿はキモいキモ!
日本酒にはピッタリでした!


幾つになっても初体験というのは、怖いもの見たさで、ドキドキ感があるものですなぁ〜。にゅるにゅると格闘するのはかなり大変だったけど、ナマコのシンプル極まりない構造のおかげで、予想以上にするりとさばくことができた。さばき終わって、塩もみと茶ぶりを終え、三杯酢でしめたら、いつもお料理屋さんで見るナマコの姿になり、ほっとした。ナマコをはじめて食べた人は偉いな〜。外見から判断するに、とても食べられそうな形相ではありませんもの。
というわけで、いろんな初体験をした二日間でございました。Sディレクター、そして海女さんたち、ありがとうございました〜。


レインブーツで取材敢行【徒然なるお仕事】


ディレクターのS氏が打ち合わせの最後にこう言った。「で、このロケ、海を歩いて船に乗ってもらうんで、長靴、持ってきてね」ロケハンの写真を見ると、海女さんは裸足で波打ち際から歩いて渡って船に乗り込んでいる。膝下くらいまでは水に浸かりそうな深さだった。このお仕事は、海女さんたちの仕事風景を訪ねる取材と撮影なのだ。


ところが「は〜い、わかりました」と答えたものの、我が家に長靴はない。長靴って使わないですもんね。早速ネットにて「長靴 通販」で検索したら、すごい数のアドレスがずらり。最近のレインブーツ流行で、女性向けの水玉や花柄デザイン物から、クロックス系のカジュアル路線まで、本当に豊富な種類が揃っている。長靴持ってきてね、と言われた時は、お魚屋さんが履いているような白いワーキング系の長靴を買わねばならぬのか?と想像して、ちょっぴりブルーになっていたけれど、あまりの豊富なラインナップに選ぶのが楽しくなってしまった。


仕事そっちのけで時間をかけて選んだのが上の写真のレインブーツ。ちょっと軍隊っぽくもあるけど、がっつり体力勝負の取材シーンにはこのくらいのラインが妥当ではないかしら?花柄とか水玉のガーリーな物を履いていったら、キャラとのギャップに、現場でスタッフに思い切り笑われそうだし。これなら、取材が終わった後も、雨の日のお散歩用に使えそうだし。
というわけで、海や川に入る取材(ただし膝まで)、田んぼの取材、雪道の取材、なんでもお受けする準備が整いました。お仕事先の皆様、レインブーツが必要な取材はよろしくお願いいたします。
明日は早朝から鳥羽伊勢方面に出掛けてきます!海女さんたちと一緒に、海に浮かんできま〜す。なまこ漁とのことでございまして、楽しみ〜♬


白練りショコラ、誕生!【徒然なるお仕事】


皆さん、今年のバレンタインのチョコレートはもうお決まりだろうか?甘いチョコレートがお好きな方にも、甘い物はちょっと苦手という方にもおすすめのチョコレートを今日はご紹介させていただく。これは、ワタクシが商品プロデュースに関わったチョコレートで[白練りショコラ]。なんと原材料は「鮎」である。お魚の鮎が原材料のチョコレートなんて想像できませんよね?これは岐阜市で鮎の加工品製造販売を長く商う「泉屋物産店」の商品で、鮎の熟れ寿司のご飯をチーズに見立てるという面白い発想が、開発ストーリーをスタートさせたもの。


鮎の熟れ寿司は、鮎の旨味成分が魚からご飯へと移っていく。その熟成した味わいがチーズに似ていることから(両方とも発酵食品だから当たり前と言えば当たり前ですよね)、それを材料に新しい洋風商品として開発できないか?と発想したのだそうだ。[白練りショコラ]は鮎を材料にしたその洋風商品開発プロジェクトの内のひとつ。泉屋物産店の社内で試作品が作られ、それを本格的に商品化するために、総合プロデュースをワタクシが担当させていただくことになった。(こうやって書くとすんごい大げさですが、実際は食べては考え食べては考えひたすら食べて〜と繰り返しただけだった・・・)プロのフランス料理のシェフによる商品開発及び技術指導とレシピづくり、そしてプロの(一応ね!)コピーライターによるネーミング、パッケージデザインなどが、そのプロデュース内容だった。写真は、水引風に赤いゴムをかけた木箱とシンプルデザインの紙袋。和モダンでオッサレ〜、なつもり。


制作段階では、いろんな苦労話があるのだが、ここでは割愛させていただくとして、とにかくオススメの味わいに仕上がっているので、機会があれば是非試してみていただきたいのだ。熟れ寿司などの発酵食品が苦手な方でも大丈夫!まったく臭みを感じることなく、どちらかと言えば、ここのところ流行している「塩味スイーツ」の感覚で、お酒のお供にチビチビかじると、これがまたオツな味なんでございます。この[白練りショコラ]は、泉屋物産店の外食部門「川原町泉屋」(岐阜市)で購入することができるほか、明日1月28日木曜日からは、名古屋・栄の丸栄百貨店の食品売り場でも販売がスタートする。もしかすると某大手百貨店にも並ぶかもしれないとのこと。ブレイク間違いなし!と勝手に信じているので、ご興味のある方は、丸栄へお急ぎを!
また、鮎を材料にした洋風商品開発プロジェクトはまだまだ進行中でございます。新たなお酒のおつまみ系も登場予定ですので、どうぞお楽しみになさってくださいませ。


お着楽会にて、女子会続き【着物だいすき】

キモノ好きが集まって、食事を楽しみながら四方山話で盛り上がる、極めて気楽な「お着楽会」の新年会があった。場所は我が家からすぐ近くの「イグレックアサイ」。今回は私が幹事だったので、早めに行かなくちゃ、と焦って着付けしたおかげで、かなりグズグズな姿になってしまった(泣)。左からグラフィックデザイナーの青山洋子さん、スタイリストの石川万名見さん、スタイリストの原結美さん(直前までお仕事だった原さんは今回に限り洋服で参加された)、ワタクシ、ヘアメイクの村上由見子さん、ヘアメイクの古牧美具さん。皆さんは、キモノの専門という意味のプロではないけれど、ファッションという範疇で言えばプロ中のプロばかり。さすがにキモノコーデもバッチリ個性派である。正統派の着こなしはもちろん上品で素敵だけど、洋服のコーディネイト感覚を取り入れたキモノのいでたちに、思わず「カ〜ワイ〜」を連発してしまった私。コピーライターのくせに本当にボキャ貧である。


アサイさんの美味しいお料理をいただきながら、ガールズトークは留まるところを知らず、園ママ話題から愛しの息子クンのOKAMAちゃん疑惑話、美容話、東区泉1丁目に出没する「ガーベラちゃん」は一体何者か?、そして青ちゃん天然ボケ話などなど、話題がよくもまぁ出るわ続くわ。キモノ姿でいつもよりおしとやかにするつもりが、気づいたら大口開けて笑い続けてしまった。帰宅して鏡を見たら、しっかり笑い皺が目尻に刻まれていた。ふ〜、今夜はパックして寝よっと。
このお着楽会のメンバーもそうだし、先日のコラムでも書いたけれど、最近出会う人でパワフルだなぁと感じるのはほとんどが女性ばかり。世の中で厳しいニュースが流れていても、そんなこと言っちゃいられないとばかりに地道にオベンキョーしたり、アイデアを巡らしているのは女性が多い?というのは過言でしょうか。それとも、男性と比較すると、女性の方は感情構造が基本的にお気楽にできているのでしょうか。背負うものが大きい男性諸氏には申し訳ないような気もするが、今日も今日とて、今をときめくアラフォーアラフィフの女性からたくさんのエネルギーをお裾分けしていただいた気分だった。皆さん、また桜の季節の「お着楽会」楽しみにしておりますね。


さてさてまだ続くキモノネタ。金曜まで博多に出張していて、今回の収穫は「博多献上帯」。キモノの本の取材だったので、訪ねた先が博多織の織元の会社や博多織の職人さんたち。撮影にお邪魔した先のキモノ屋さんにて、この二つの博多献上帯を買ってしまいました〜。というか、今月は実は誕生日月なので、母に「誕生日のプレゼントに買ってあげるから、せっかく博多の織元に行くのなら買ってきなさい」と言われ、ハ〜イと素直に従ったもの。隣でなぎさカメラマンが撮影をしている最中に、私はお気楽にも帯選び。あーだこーだ悩んでいるうちに、撮影は終了していた。ごめんね、なぎさ。


博多献上帯には紬や小紋などをオススメしますよ、とキモノ屋さんが教えてくれた。現在なぜだか博多帯はユカタに締められることが多いが、もともとは黒田藩の献上帯だっただけあって正装に用いられていたもの。博多の芸者さんたちは、黒留袖にこうして博多帯をきりっと締め、正装としている。かっこいいですよね〜!こんな粋な姿にはとてもなれそうにないけど、今年の春には、この博多献上帯でお着楽会に出席したいなぁと目論んでいる。