着物だいすき

源氏物語でみる宮廷装束の雅展【着物だいすき】


昨年のやっとかめ文化祭の寺子屋で大好評だった、宮廷装束の専門家、仙石宗久先生の展覧会にお招きいただきました。
源氏物語に描かれた雅な宮廷文化と装束の世界を忠実に再現したもので、光源氏の長子である夕霧の装いを、詳細の考証をもとにして再現制作されました。今では入手不可能と思われた天然染料の植物を栽培から始め、見事に美しくて軽い平安の美を蘇らせました。
徳川美術館所蔵の源氏物語の復元画を見て、なんだか色が綺麗すぎるなあと違和感を持っていた私なのですが、今日、復元された装束を見て納得!天然染料の色とは、こんなにも鮮やかなものだったのですね。自分の感性を恥じました。
源氏物語でみる宮廷装束の雅展は、明治神宮の中にある文化館にて、6月21日曜まで開催されております。お着物好きの方、伝統色や染めにご興味ある方は必見です!


無茶ぶりだらけの着楽会ユカタ会【着物だいすき】


7月14日土曜日は、毎年恒例、広告業界及びその周辺業界の着物好きクリエイターで構成されている着楽会主催のユカタパーティーだった。着楽会の代表であるスタイリストの大御所・原結美さんから「今度はマリコさんも手伝ってよ」の一言で始まった幹事指名事件から今年で早3年。毎回60〜70人ほどの参加者になるので、会場選択と交渉、出演者選び、人数集め、進行表、料理など内容確認、会場セッティングの確認などなど、その仕切りは結構大変な仕事量になる。それを本職の片手間にやるのだから、毎年仕込みの段階で「あ〜今年も時間ないっ!来年からはもう出来ないかも・・・」とぼやきながらの準備となる。
でもって今年は「ちょっとオトナな内容にしたい」と企画が進み、日本舞踊やトークショー、ヘアレッスンなど、着物姿に的をしぼった内容に仕上げてみた。日本舞踊は、家族ぐるみでお付き合いしている友人の赤堀登紅さんに「なにか踊って」と無茶ぶり。さらに着流しデザイナーこと樋渡昌寛さんと赤堀さんとで「素敵な着物暮らし」をテーマに「なにかしゃべって」と無茶ぶり(上の写真はそのトークショーの時のもの)。加えて、幹事の一人でありヘアメイクの重鎮である村上由見子さんには「着物姿のヘアレッスンやってよ」とここでも無茶ぶり。皆さん、勝手な思いつきをそのままぶつけてしまい、本当にすみませんでした。


終わってみたら、参加者のほとんどの方から「おもしろかった〜!」「楽しかった〜」とお声を掛けていただき、続々とお礼メールをいただいちゃったものだから、幹事3人、おなかは空腹だったけど、やり遂げた感で満腹になりました。左はヘアメイクの村上由見子さん、右はスタイリストの原結美さん。


自分たちで言うのもなんだけど、やっぱり餅は餅屋でありました。幹事3人がそれぞれ得意な分野をうまく分担して、パーティーを仕上げているのである。参加者名簿管理やお金の計算、当日の進行表と台本制作はコピーライターの私。スタイリストの原さんは、会場を下見して「華やかさが足りない!」と危機を感じ、安価で仕入れたグリーンと花を、パーティー前夜に5時間かけてラッピング。ヘアメイクの村上さんは、日頃仲良くしているモデルちゃんやショップに声掛けし、パーティー会場内にスペシャルショップコーナーを作っちゃった。さらにヘアメイクレッスンまで引き受けてくださり(↑の写真)、会場を盛り上げた。下っ端の私はともかく、原さんや村上さんは名古屋の広告業界では重鎮と言われる人たちである。彼女たちをこんなにたくさん拘束して仕事してもらったら、一体幾らになるんだろ???と、ちょっとイヤらしい計算したくなっちゃいますね。


司会は、映画ナビゲーターの松岡ひとみさん(右)に、これまた無茶ぶり。なんてったって、ひとみさんに台本をお渡ししたのはパーティーが始まる20分前ですもの。それなのに、あそこまできちんと進行してくださるなんて、さすがプロの司会者。驚きますた。というわけで、プロが得意分野を分担すれば、それなりの仕上がりが出来ちゃうもんだと自画自賛。でもね、3人とも苦手なコトがひとつあるんです。それは人前でお話すること。パーティーの最初の挨拶はマリコさん!といきなり振られ、マイクの持ち方さえわからない私はしどろもどろ。恥ずかしかったなぁ〜。そういえば毎年、挨拶は苦手だから、と皆で譲り合っていたような気がする。やっぱり3人とも裏方の職業だから、表に立つことは苦手なのかもしれませんネ。ってわけで以下は、パーティーにお越しくださった方々の素敵な着物姿を一気にアップ!撮影できなかった方もたくさんいるので、アップできなかった方々、大変失礼いたしました。また、今年は早々と定員いっぱいになってしまったので、お誘いしきれなかった人がたくさんいました。その方々にも加えてお詫び申し上げます!


日本舞踊家・赤堀登紅さんを受付でパチリ!

日本舞踊家・赤堀登紅さんを受付でパチリ!

カラーアナリストの祖父江由美子さんとアーティストの大平としこさん

カラーアナリストの祖父江由美子さんとアーティストの大平としこさん

売れっ子ナイトハンターのななちゃん、我が家によく出没する昌子嬢、リンパドレナージュの千代ちゃん。

売れっ子ナイトハンターのななちゃん、我が家によく出没する昌子嬢、リンパドレナージュの千代ちゃん。

かおりん(真ん中)と赤堀さん(右)、一番左はそのご友人

かおりん(真ん中)と赤堀さん(右)、一番左はそのご友人

皮製品のショップを出してくれた田中ミキちゃん、右は我らが松岡ひとみさん

皮製品のショップを出してくれた田中ミキちゃん、右は我らが松岡ひとみさん

美味しいご飯仲間の、もりともちゃん、のりりん☆のりのり

美味しいご飯仲間の、もりともちゃん、のりりん☆のりのり

かつての同僚、由美子嬢。ユカタ姿かわいかったよ〜。まだまだ騙せるな!

かつての同僚、由美子嬢。ユカタ姿かわいかったよ〜。まだまだ騙せるな!

赤堀登紅さんのご主人、敏くん。この後ろ姿すてきよね〜。ほれてまうやろ〜!

赤堀登紅さんのご主人、敏くん。この後ろ姿すてきよね〜。ほれてまうやろ〜!

イラストレーターの多喜田保子さんと、キノコロビッチ博士。

イラストレーターの多喜田保子さんと、キノコロビッチ博士。

赤堀登紅さんの舞踊、「柳の雨」。しっとりした舞いと、かんざしを手にする仕草や、傘を手に持ち体をしならせた曲線美には、会場から声にならない溜め息が・・・。美しい舞踊でした。登紅さん、本当にありがとうございました!


これはスタイリスト原さんのユカタコーディネイト。
オリンピックイヤーの今年、五輪イメージで誂えたというユカタと、帯の飾りはなんとナプキンリングに帯締めを通したものだそうです!
さすがスタイリスト!という感じのコーディネイトでした。見習いたいセンスです!


2011年お着楽会のユカタ会【着物だいすき】


いやぁ、すっっっっっっっかりアップが遅くなってしまいました。関係各位の皆様方、本当にすみません。今年のお着楽会主催のユカタ会は、去る(去り過ぎだろっ!)8月21日の日曜日に、カリフォルニアキュイジーヌで人気のウルフギャングパックにて開催した。今年は女子率がとっても高く、当日までちょっとハラハラしてたんだけど、美術館に併設している天井の高い会場の雰囲気がいかにも開放的だったからか、なんだか自由な雰囲気でのユカタ会となった。昨年のうっそうグリーンに囲まれたレトワルドジェアンとはまったく違った雰囲気だった。今年も幹事を仰せつかりまして、上の写真は幹事3人の記念写真。毎年撮り忘れているので、今年はちゃんと始まる前に写真を撮りましたよ〜。しかもプロのカメラマン吉田さんをつかまえて、撮ってもらったのだ。左からスタイリストの原結美さん、私、右がヘアメイクの村上由見子さん。


私の今年のユカタ。
偶然入ったお店で見つけた爽やかなプリント柄のユカタに、
父から譲り受けた(というか、絶対にあげないと言い張る父から無理矢理強奪した)兵児帯。兵児帯って結ぶの簡単だし、直すの簡単だし、メンズ仕様なのでマニッシュになっていいかも!


スタジオモアの吉田さん。カメラを下げたユカタ姿が妙にきまってますよね。

スタジオモアの吉田さん。カメラを下げたユカタ姿が妙にきまってますよね。

カメラマンの職業病なのか、カメラ小僧状態で撮影しまくり。

カメラマンの職業病なのか、カメラ小僧状態で撮影しまくり。

司会を快く引き受けてくださった映画ナビゲーターの松岡ひとみさん。

司会を快く引き受けてくださった映画ナビゲーターの松岡ひとみさん。

日本舞踊家の赤堀登紅さん。さすがの着こなしでございます。博多帯は粋な角だしでしたよ。

日本舞踊家の赤堀登紅さん。さすがの着こなしでございます。博多帯は粋な角だしでしたよ。

平成の旦那衆・dannaさん。この後ろ姿に惚れてしまった女性が多かったようです。

平成の旦那衆・dannaさん。この後ろ姿に惚れてしまった女性が多かったようです。

すらり美人シリーズ。左からT島屋広報チームの津川昌子さん、真ん中が癒しのサロン経営者・中村千代さん、右は溌剌ねえさんの久保田美紀さん。

すらり美人シリーズ。左からT島屋広報チームの津川昌子さん、真ん中が癒しのサロン経営者・中村千代さん、右は溌剌ねえさんの久保田美紀さん。

スワロフスキーグッズを会場で販売してくださった岡田さん。

スワロフスキーグッズを会場で販売してくださった岡田さん。

エシカルファッションを会場で販売してくださったタレントの原田さとみさん。

エシカルファッションを会場で販売してくださったタレントの原田さとみさん。

地酒の会で知り合ったお友達。左が安河内典子さん、右は伊藤由香さん。

地酒の会で知り合ったお友達。左が安河内典子さん、右は伊藤由香さん。

イラストレーターの多喜田保子さんと、キノコロビッチ博士。

イラストレーターの多喜田保子さんと、キノコロビッチ博士。

グラフィックデザイナーのリョウヘイさんと、石原美術の石原さん。

グラフィックデザイナーのリョウヘイさんと、石原美術の石原さん。

石原さんの下駄がコレ!ご自分で朱の漆をお塗りになったそうで、この遊び心には感服。着物好きな紳士の見本ですネ。帯結びも素敵でした。後ろ姿を撮り忘れたのは痛恨のミスでした。

石原さんの下駄がコレ!ご自分で朱の漆をお塗りになったそうで、この遊び心には感服。着物好きな紳士の見本ですネ。帯結びも素敵でした。後ろ姿を撮り忘れたのは痛恨のミスでした。

スタイリストの石川万名美さんと娘のナカちゃん。アンティーク着物の着こなしはさすが!

スタイリストの石川万名美さんと娘のナカちゃん。アンティーク着物の着こなしはさすが!

そうそう、これが今回のメインイベント。天才ジャグラーの天平クン。さすが世界一のタイトルをとっただけあって、素晴らしいパフォーマンスでした。そんなわけで今年も楽しいユカタ会となりました。お越しくださった皆様、どうもありがとうございました。ユカタも着物もご一緒に楽しんでゆきましょうね。それにしてもホントに遅いアップでごめんなちゃい!


着物とナフキンに悩むワタクシ【着物だいすき】


またまたネタが古くてすみません。今回は春のお着楽会のお話です。桜咲く四月の初旬、着物好きなクリエイター女子が集う[お着楽会]が開催された。毎年、春・夏・秋に着物を着てお食事し、あ〜だこ〜だとおしゃべりを楽しむ会である。今回の会場となったのは、名古屋市東区にあるイタリアンレストランの「アンティキ」。築百年以上の民家をリノベして作られたレストランで、名前の通り古い時計や照明、家具などがアンティークで、ぎしぎしときしむ床の感じもこれまた風情という感じの素敵なレストラン。もともとイタリアンなのだが、最近フレンチ出身のシェフが就任したので、お料理はフレンチベースなのにパスタもいただけて、世の中の「フレンチ好きでも麺も好き人種」をうならせるメニュー構成になっている。この日も春らしくてワインが飲みたくなっちゃう感じの美味しいお料理でした。


今回の参加人数は全部で10名。スタイリスト、ヘアメイク、フードコーディネイター、インテリアコーディネイター、そして着物のお着付けの先生まで。コピーライターの私以外は「外観を美しく整えるお仕事」に就いている方々ばかり。なので、着物のお着付けやコーディネイトや小物のセレクトがとっても粋だったり可愛かったりする。遠目で見たら「どこのお嬢さん?」と見間違うほど可愛かったMなみさん、まだまだ遠目だったらだませますよ、笑。


さて、着物を着るたびに悩みが増えるワタクシですが、今回のお題はナフキンの位置である。洋服でお食事する時は、ナフキンを二つ折りにして膝におく。でも着物の場合、皆さんはどうしていらっしゃるだろう。洋服と違って帯部分にボリュームがあるので、膝に置くよりも帯に掛けた方が、食べ物や飲み物をこぼしてしまった時のリスクが少なくなるのだ。↑上の写真でも帯に掛けて召し上がっている方が多いのは、帯を汚れから守るため、と考えられる。実際、私の周りで着物をよくお召しになる方は、帯にナフキンを掛けている方が多いような気がする。が、しかし。せっかく着物でオシャレして来ているのだから、着物だけではなく帯も見て欲しい〜って思いませんか?たとえ帯が汚れちゃってもいいから、帯と着物のコンビネーションを見せる、という潔さが着こなしの粋につながるんじゃないかと思うのだけど・・・。
実は、打ち明け話。パリの三ツ星レストラン「ギィサヴォワ」にお着物でお出掛けした時に、帯にソースをたら〜りとこぼしてしまったことがある。お肉のガルニテュールで、ほうれん草のグラチネが出てきた。少しゆるめのグラチネソースを思いっきり帯にこぼしてしまったのだ。日本に帰ってからあわててクリーニングに出し、無事きれいに直してもらいましたけどね。そんな失敗をしでかしたくせに、やっぱり帯にナフキンを掛けない方が、姿として美しい、と思うのですよ。ね、皆さん、どう思われますか?


ユカタが魔法になる一夜【着物だいすき】


着物を着てお食事してただただ楽しみましょう、というかなりラクチンな名目の、クリエイターによる着物好きグループ[お着楽会]。毎年夏に恒例の浴衣会を開催している。スタイリストの原結美さんとヘアメイクの村上由見子さんから、今年は幹事に加わりなされ、とお達しがあったので、ホントに微力ながらお手伝いさせていただいた。お知らせを出すとほぼ即日完売状態で、浴衣人気のすごさに、改めて驚いたワタクシ。


着物は着たことないけど浴衣なら着てみたいわ、という人に向けて、少しでも着物の良さを味わっていただきたいという原結美さんの強い思いがこの浴衣会を実現させたのである。会場は池下の老舗フレンチ「レトワル・ド・ジェアン」。佐伯シェフのお料理、グランメゾンの雰囲気、品の良いサービスが定評のお店だが、この夜の貸切会場はほぼ全員浴衣という一種独特の世界が作り上げられた。


一応、浴衣着用の方が会費6500円、お洋服での参加は7000円、と会費に差をつけてみたところ、なななんと70人中数人だけがお洋服、67名くらいは浴衣でのご参加となった。着付けサービスを盛り込んだのも大きな理由だとは思うけど、これって、会費に差額があるから、じゃないですよね。ご参加くださった皆さんにちょっとだけインタビューしてみると、「着物そのものがはじめてでした。でも和服経験できて良かった、新鮮でした」「洋服より着慣れていないのに、洋服よりはしゃいだのはなぜかしら?」「やっぱり着付けが習いたい!って実感した」などなど。やっぱりみんな着物を着てお出かけしたいのですね!


デザイナーの知子さんと美樹ちゃん、お二人の着付けは私が担当!

デザイナーの知子さんと美樹ちゃん、お二人の着付けは私が担当!

ヴァイオリニストの悦子さん、設計士の朋ちゃん、インテリアコーディネイターの服部さんと祖父江さん

ヴァイオリニストの悦子さん、設計士の朋ちゃん、インテリアコーディネイターの服部さんと祖父江さん

代理店ウーマンの美紀おねえさまとANAホテルのミキティー!

代理店ウーマンの美紀おねえさまとANAホテルのミキティー!

高島屋の敬子さんに昌子ちゃん、 相変わらずカッコいいのは    ナイトハンターななちゃん

高島屋の敬子さんに昌子ちゃん、 相変わらずカッコいいのは    ナイトハンターななちゃん

デザイナー玲子さん&ディレクターあやのさんたち美女クリエイター

デザイナー玲子さん&ディレクターあやのさんたち美女クリエイター

おなじみ甥っこノゾムと、    同僚のタマキちゃんとアリちゃん

おなじみ甥っこノゾムと、    同僚のタマキちゃんとアリちゃん


これらはほんのほんの一部の写真。皆様のすゞやかな浴衣姿をもっとカメラにおさめておけば良かったと後悔しきり。それぞれの方が浴衣を楽しんでくださった様子だったので、幹事をやらせていただいて良かった!と思ったほどだった。この日は、カメラマンによる撮影サービスもあったので、私の手元にデータがそのうち来るはず。ご参加くださった皆様のキメポーズは、改めてデータをお送りしますので、しばしお待ちくださいませね。


馬頭琴奏者のデリヘイさんの演奏、 彼にも浴衣を着ていただいた!

馬頭琴奏者のデリヘイさんの演奏、 彼にも浴衣を着ていただいた!

レトワルの竹本支配人とソムリエ氏  とってもお世話になりました!

レトワルの竹本支配人とソムリエ氏  とってもお世話になりました!


女性の美しい浴衣姿ももちろんいいのだけど、私にとっては殿方の浴衣も大事な鑑賞ポイント!殿方の浴衣は、おなかの出っ張りの下に帯をきりっと結ぶのがかっこいい。若いとおなかの出っ張りがないし、年を重ねていてもウエストで帯をしめちゃったりしているので、なかなか素敵な着物姿の殿方には出逢えないのである。ところがこの夜は・・・いたんですよ、素敵な着こなしの殿方が何人も!ほとんどの殿方が浴衣でご参加くださったので、こっそりと殿方浴衣鑑賞を楽しませていただいた!


皆さん、着慣れていらっしゃるのか、はたまた着付けの先生による着付けだったからか、実に見事に着こなしていらっしゃった。一年中着物で過ごしているというデザイナーの樋渡さん(写真を撮り忘れてしまいました)、われらがTさん、スタジオモアの吉田さん。お三方、とっても素敵でしたわよ。唯一写真があるのは吉田さん←。どうです、この帯の締めっぷり。さりげないカメラもさすがにカッコよく見えますよね〜。女性の浴衣姿に男性が惚れるように、実は女性も男性の浴衣姿にはキュンとくるものなのだ。このパーティーのチラシのために作成したキャッチコピーは「ユカタが魔法になる一夜」だったのだけど、実はこれ、作者的には男性の浴衣のことを言ってるんですね〜。浴衣が楽しめるのも今月いっぱいです。是非浴衣でお出かけくださいまし。
あ、そういえば、殿方の浴衣に夢中になりすぎて、せっかく頑張った幹事3人の集合写真をすっかり撮り忘れておりました。あ〜あ。


結城そぞろ歩き【着物だいすき】


先週の東京出張にはたくさんのおまけがついてきた。先のコラムで紹介した挟土氏の個展をはじめ、悪友ハルコとの再会、母校訪問、そして最後は姉と共に訪れた結城の街である。姉は随分前から結城に行ってみたいと思っていたそうだが、ダンナ様に遠慮して言い出せなかったらしい(確かに男性には不向き?の街かもね)。姉宅でのんびり朝寝をしていたら、「結城行こうか!」と姉が誘ってくれたので、いつか行ってみたいと思っていた私は即返事をした。



結城は、紬で栄えた街である。至るところに結城紬の織元やら問屋さんがあり、機を織る音が聞こえたお店もあった。↑こんな絵がすらり展示されていたりして、結城の歴史イコール紬なんだなぁと思わせてくれる。さりとて、これといって特色のない街でもある。昭和50年以降に建てられたと思われるコンクリートのビルや、しもたや風の民家には、昭和の香りがぷんぷん匂っていた。そして、結城を訪れる観光客にとってのメインストリートは、「問屋街」である。文字通り、結城紬の問屋が立ち並ぶ通りで、「見世蔵」と呼ばれる蔵作りの建物が幾つも点在している。


ここは見世蔵の一つで、現在も結城紬の問屋として大きな商いを営んでいらっしゃる会社の店先。通りを挟んだ真向かいが同経営のカフェになっていたので、姉と二人で珈琲をいただくことにした。「お昼食べたばっかりだからケーキは無理だよね〜?」と言いながら、チーズケーキを分け合って食べる胃袋も仲良しの姉妹、ふふふ。ノーテンキにケーキをほおばっていると、お隣の席ではインタビュアーらしき女性が、結城紬をかっこよくお召しになった紳士に話を聞き出していた。どうやら何かの取材のようだ。「結城の歴史と文化はすべて紬なんですよ」と語る紳士にうなづくインタビュアー。よそ様の取材を拝見できるチャンスなどほとんどないから、片手に珈琲、耳はダンボの状態で、取材の様子をじっくり聞かせていただいた。インタビュアーって、相手のお話にいちいちうなづくのがクセになっちゃうんですよね。私もそう。その時の聞き手もやはりうなづき続けていた。それを傍から見ていると、いかにも取材という感じがしたので、なぜだか私の方がこっぱずかしくなってしまった。まるでいつもの自分を見ているようだったから。


一服した後は、再び問屋街をそぞろ歩き、反物が欲しかったけどとても買えそうにないのであきらめ、姉とお揃いの「結城紬で作ったケータイクリーナー600円也」を記念に買って帰って来た。着物好きが高じると最後は結城に行き着く、と言われるほど粋人に好まれる結城紬。母や祖母から受け継いだ結城紬を着てみると、その着心地の良さとなんとも言えない風合いは、確かに行き着く先なのだと実感する。現在、結城紬はユネスコの世界遺産に申請中で、もしかすると来年あたりに世界遺産になるかもしれない。私もいつか、結城の反物を自分で買って仕立てたいなぁと思いつつ、世界遺産になっちゃったら更に値が上がってしまうのでは?と憂いながらも、とりあえず今のところはケータイクリーナーで満足することにした(それにしてもあまりに小ちゃい結城だこと!)


あやめ柄の着物【着物だいすき】

ちょうど一年前、シャンパーニュ騎士団による騎士叙任式と記念晩餐会が日本橋のマンダリンホテルであり、それに出席する栄に浴した。もちろん私が叙任されたわけではなくて(叙任してもらってもいいくらい大量のシャンパンは呑んでますけどね)、叙任式を傍観し晩餐会に無理矢理おしかけた向きである。その時、五月の正式な場所に出席するのに、着物は袷か単衣かでかなり悩んだ。(その時のことをこのコラムでも書いた)この季節にぴったりのあやめ柄の着物はあるが単衣である。五月は正式な着物のルールだと単衣ではなく袷なので、はたしてどっちを着ていくべきか???であった。ちなみにドレスコードはブラックタイ。結局、涼しげに粋に、あやめ柄の単衣を選んだわたくし。結果として会場にはイブニングドレスあり、振り袖あり、袷あり、しかもうさぎとススキ柄といった秋模様の方もいたりして、むしろ季節にピッタリの着物を着ていたのは私だけ(えへへ)だったので、誇らしげな気持ちになったことを覚えている。晩餐会には芸能人や文化人も多く出席されていたので、実際のところ会場では、うわー川島なおみの足きれい〜、知花くららってキリンみたいに背高いっっ・・・などとナマ芸能人にミーハー心を刺激されてましたけど(しかも同じテーブルでは辰巳琢郎さんがご一緒でしたし・・・苦笑)。


先日、東山植物園で、美しく咲き誇るあやめを観たので、
根津美術館で修復された尾形光琳の燕子花図が公開されてるな〜とか、
一年前、あやめ柄の着物にするか悩んだな〜などと思い出していたのだ。
下の写真と見比べてみると、着物の柄って、自然の風景をきれいに切り取ってデザインしているということが、よく判りますよね〜。


一年前の晩餐会に着たのは、このコーディネイトでした。
あやめの着物(単衣)に、蝶の柄の帯。
紫の帯揚げに、白の帯締め。
お扇子は蝶が抜き型になっていて中から紫が見えている、
京都・宮脇さんの物。


それでもって、帯留めに、ぶどうの形をしたパールのブローチをセレクト!晩餐会の前日にたまたまヘアメイク&着付けの服部小百合嬢とランチをし、明日のコーディネイトどうしよ〜と相談したところ、彼女が「せっかくなら帯留めにブローチとか使ってみたらどうですか?」と教えてくれたのである。ぶどう形のブローチがあることを思い出し、帯の上にのっけてみたら、なかなかトレビアンな感じになった。しかもシャンパン騎士団の晩餐会だから、ぶどう形というのはバッチリな選択である。案の定、会場ではシャンパーニュ騎士団の騎士のおじさん達がぶどう形に反応してくれたので、あやめはフランスのアイリスの仲間だということ、今日はシャンパンの会だからぶどうのブローチを帯留めに選んだことを説明した。私の説明を理解したかどうかは微妙だったけど、とにかくカンパ〜イという感じで、共に肩を組んでシャンパンを飲み干した。それにしても、女性が着ているものをまず褒める、というのはさすがラテンのフランス人。一生懸命考えてドレスを選んでいる女性にとっては、たとえお世辞と分かっていても嬉しいもんですなぁ〜。日本の男性もちょっと見習って欲しいところであります。


それでもって、ブローチを帯留めに早変わりさせる必殺技をお教えしましょう。ブローチは普通横向きに留め金が付けられているので、それに帯締めを通そうとすると、ブローチが横を向いてしまう。ところがちょっとした小技で帯留めに変身させることができるのだ。もちろん、ブローチを帯留めに変身させる留め具が市販されているので、お財布に余裕のある方はお買い求めください。秘密の早業は、前述の服部嬢(って嬢って年でもないけどね)から教えてもらった技でございます。まず、帯締めの真ん中あたりに輪ゴム2つくらいをぐるぐる巻きにする→ぐるぐる巻きが帯前に来るようにして帯締めをしめる→着付けが仕上がったらブローチを輪ゴム部分に留める。簡単でしょ〜?さすが、撮影用の着付けを仕事にしている人の知恵である。これならいろんなブローチを帯留め代わりにして楽しめそうだ。これからユカタシーズン到来なので、皆さんどうぞお試しになってくださいませ〜!


春のお着楽会【着物だいすき】

先週のこと。広告業界及びその周辺業界のキモノ好きが、キモノを着てお食事と会話を徒然なるままに楽しむ、その名も「お着楽会」が催された。今回の幹事さんは、名古屋の重鎮スタイリスト、原結美さん。結美さんと言えば、黙っていればしっとり美しいマダム。でも実はとってもオトボケキャラが可愛らしいお姉様である。そのオトボケ結美さんが今回会場に選んだのが、イタリアンの「ラ・ベットラ」だった。予約がなかなかとれないことで有名で、今回の予約はなんと2ヶ月も前に入れたもの。春は桜の頃にやりましょう、というのがお約束だったので、開花予想など出る前から日にちを決めてお店の予約をとるなんて、よほどじゃないと桜とのタイミングがうまく合わない。と・こ・ろ・が、2ヶ月も前にセッティングしたにも関わらず、ばっちり桜が満開の下でのお着楽会開催となった。ブラヴォー、結美さん。


んなわけで、お食事会の前に私が向かったのは、ラシック一階のお花展。当日お昼頃に結美さんから携帯メールが入り、お花展でお茶のお手伝いをしているからお客さんでいらして〜、とのこと。お茶の先生の粋なお計らいで、急遽、結美さんのお点前に私がお客さま役でお茶をいただくことになった。ね、こうしてお点前されているところなんか、良家のマダムですよね。


こちらは、この日、結美さんがお召しになっていた「お羽織」でございます。黒い無地に花柄のとっても可愛い裏地をつけて、背にバラの刺繍紋!そしてなんと、この裏地はお洋服の生地なのだそう。バレンティノだったかな?お洋服用のシルクをキモノにアレンジしちゃうなんて、さっすがスタイリストさんです!これなら、着ている時は袖口からちらりと見える程度だけど、脱いだ時にはじめて可愛い裏地の全貌が見える。粋なオシャレですよね。脱いだらスゴいお羽織というわけ。


こちらがこの日のメンバー。皆さん、とってもオシャレさんで、着付けもお上手。ぐすぐすの着付けしか出来ない私はため息まじりに皆さんのおキモノ姿を拝見していた。ヘアメイクの村上由見子さん(左から2番目)は、撮影でモデルさんにキモノを着付けることもあって、いつもカンペキな仕上がりなのだ。毎回、おしゃべりについつい夢中になってしまって、肝心のキモノ話までたどり着かないのだけど、次回は是非、着付けのポイントやらキモノの知識やらを皆さんから教えていただきたいと思っている。あ〜、それにしても今回も泉1丁目に出没するガーベラちゃんの正体について、すっかり盛り上がってしまいましたね。
ちなみに次回はユカタの時期。昨年は屋形船でクルージングを楽しんだので、今回は何か趣向を凝らそうという話になっている。皆さん、何か良いアイデアございましたら、ご一報くださいませ。サイコーにヒートアップさせるには、ガーベラちゃんにユカタを着て参加してもらうことだと思うんだけど、由見子さん、どう思いますか???


お着楽会にて、女子会続き【着物だいすき】

キモノ好きが集まって、食事を楽しみながら四方山話で盛り上がる、極めて気楽な「お着楽会」の新年会があった。場所は我が家からすぐ近くの「イグレックアサイ」。今回は私が幹事だったので、早めに行かなくちゃ、と焦って着付けしたおかげで、かなりグズグズな姿になってしまった(泣)。左からグラフィックデザイナーの青山洋子さん、スタイリストの石川万名見さん、スタイリストの原結美さん(直前までお仕事だった原さんは今回に限り洋服で参加された)、ワタクシ、ヘアメイクの村上由見子さん、ヘアメイクの古牧美具さん。皆さんは、キモノの専門という意味のプロではないけれど、ファッションという範疇で言えばプロ中のプロばかり。さすがにキモノコーデもバッチリ個性派である。正統派の着こなしはもちろん上品で素敵だけど、洋服のコーディネイト感覚を取り入れたキモノのいでたちに、思わず「カ〜ワイ〜」を連発してしまった私。コピーライターのくせに本当にボキャ貧である。


アサイさんの美味しいお料理をいただきながら、ガールズトークは留まるところを知らず、園ママ話題から愛しの息子クンのOKAMAちゃん疑惑話、美容話、東区泉1丁目に出没する「ガーベラちゃん」は一体何者か?、そして青ちゃん天然ボケ話などなど、話題がよくもまぁ出るわ続くわ。キモノ姿でいつもよりおしとやかにするつもりが、気づいたら大口開けて笑い続けてしまった。帰宅して鏡を見たら、しっかり笑い皺が目尻に刻まれていた。ふ〜、今夜はパックして寝よっと。
このお着楽会のメンバーもそうだし、先日のコラムでも書いたけれど、最近出会う人でパワフルだなぁと感じるのはほとんどが女性ばかり。世の中で厳しいニュースが流れていても、そんなこと言っちゃいられないとばかりに地道にオベンキョーしたり、アイデアを巡らしているのは女性が多い?というのは過言でしょうか。それとも、男性と比較すると、女性の方は感情構造が基本的にお気楽にできているのでしょうか。背負うものが大きい男性諸氏には申し訳ないような気もするが、今日も今日とて、今をときめくアラフォーアラフィフの女性からたくさんのエネルギーをお裾分けしていただいた気分だった。皆さん、また桜の季節の「お着楽会」楽しみにしておりますね。


さてさてまだ続くキモノネタ。金曜まで博多に出張していて、今回の収穫は「博多献上帯」。キモノの本の取材だったので、訪ねた先が博多織の織元の会社や博多織の職人さんたち。撮影にお邪魔した先のキモノ屋さんにて、この二つの博多献上帯を買ってしまいました〜。というか、今月は実は誕生日月なので、母に「誕生日のプレゼントに買ってあげるから、せっかく博多の織元に行くのなら買ってきなさい」と言われ、ハ〜イと素直に従ったもの。隣でなぎさカメラマンが撮影をしている最中に、私はお気楽にも帯選び。あーだこーだ悩んでいるうちに、撮影は終了していた。ごめんね、なぎさ。


博多献上帯には紬や小紋などをオススメしますよ、とキモノ屋さんが教えてくれた。現在なぜだか博多帯はユカタに締められることが多いが、もともとは黒田藩の献上帯だっただけあって正装に用いられていたもの。博多の芸者さんたちは、黒留袖にこうして博多帯をきりっと締め、正装としている。かっこいいですよね〜!こんな粋な姿にはとてもなれそうにないけど、今年の春には、この博多献上帯でお着楽会に出席したいなぁと目論んでいる。


下町の情緒【着物だいすき】

土曜日と日曜日、二日間に渡って、名古屋市西区の円頓寺商店街でおこなわれた「名古屋下町散歩日和」にて、のほほん茶会のお手伝いをした。多賀宮の中に緋毛氈を敷いて茶席にし、境内の一部から電源をとってIHヒーターでお湯をわかしてのお点前だったので、お茶会というよりももっとお気軽な、お抹茶を飲んで一服する場所という雰囲気だった。それがまた下町の人情味あふれる商店街の空気感とぴったり合っていて、お手伝いしている私も緊張感なく楽しむことができた。


多賀宮に毎日お参りするお年寄りが「あら、こんな所でお茶がいただけるの?」とスーパーの袋を横に置き、美味しそうにお抹茶を召し上がったり。商店街の歴史について語り始めるおじさんがいたり、昔は商店街に呉服屋さんがたくさんあったんだよ〜と話しながら私の帯をひっぱって触りまくるおばさんがいたり。私たちが育った昭和の時代もこんな風景だったなぁ。知らない人が普通に話しかけてきて、コミュニケーションしていた。「隣は何をする人ぞ」なんて感覚はなかったんじゃないかなと思う。未だに昭和の人情味がたっぷり残る円頓寺商店街。ここに住む友人が、改めてうらやましくなった。


これは「正調名古屋甚句」を謳う方々。名古屋甚句をご披露されて、その帰り道にお茶会に寄ってくださり、「名古屋甚句って聞いたことがないから聞きたい!」とお願いすると、いいわよ〜と気軽に謳ってくださったのだ。名古屋弁や名古屋の名所が歌詞に盛り込まれ、意味深な内容と独特の節回しに、ついつい体でリズムをとりながら楽しんでしまった。


この名古屋甚句、歌詞が書かれた紙をいただいてきたが、読むほどにその意味の深さが面白そうである。聞く話によると、どうやら色っぽい意味が隠されているらしく、それを面白がって昔の酒場でよく謳われたものなのだそう。考えてみれば、子供の頃になにげなく耳に入ってきた小唄や長唄なども、よくよく意味を追求すればかなり色っぽい歌詞だったりする。ドラマも映画もなかった時代は、歌の内容で恋バナを楽しんでいたのかしら。私の手元に、名古屋甚句の歌詞があるので、どなたか名古屋甚句の意味についてご存知の方、教えていただけないでしょうか?


最後に、のほほん茶会にわざわざ来てくれた、Mさんご一家、Iちゃん、Hさん、どうもありがとうございました。下町っていいでしょう?Hさん、賃貸物件もちらほらあるそうなのですよ。
そして、なんといっても我らがTさん。のんびりお散歩しに来てくださり、本当にありがとうございました。カンゲキでした。いただいた干ふのり、今朝のお味噌汁で早速いただきましたよ。美味しかったデス。