徒然なるお仕事

『なごや菓八菓』あたらしい名古屋の和菓子土産【徒然なるお仕事】


なごや菓八菓(かやか)
https://wagashi.nagoya-cci.or.jp/
なぜかあまり知られていないのだが、和菓子で有名な全国の都市と比較しても、名古屋の和菓子のクォリティはかなり高い。武家にはじまり、町民から農民までお茶を嗜んだといわれる名古屋では、茶の湯の発展とともに和菓子も独自の潮流を作り上げてきたからだ。なにがどう違うかというと、まず食感におどろくことが多い。主菓子など例にすると圧倒的にやわらかいのである。またサイズも大きく、価格はお値打ち。作り手の方に話を転ずると、和菓子組合の横のつながりが強く、ライバルである和菓子屋の若旦那たちがとても仲が良い。ともに和菓子を作る仲間として尊敬し、助け合い、もちろんライバルとしてもしのぎを削っている。これだけ書くだけでも名古屋の和菓子って、へぇすごいんだ、と感じていただけると思うのだけど。
その和菓子のポテンシャルを、いずれ観光コンテンツのひとつとして育てていこう!と、名古屋商工会議所で和菓子プロジェクトが昨春立ち上がった。

名古屋の和菓子土産として新商品を開発し、それをコンテストに出品してもらう。選ばれた入賞商品を「あたらしい名古屋の和菓子土産」として認定し、販売開拓やPRを商工会議所が支援していこうというプロジェクトである。2020年12月に審査会がおこなわれ、8店舗の8商品が選ばれた。その後、パッケージやネーミングなど販売するための仕上げをほどこして、いよいよ3月3日より、名古屋駅のジェイアール名古屋タカシマヤ地下1階の「銘菓百選 東海銘菓」にて、販売が開始される。そして、このプロジェクトの和菓子は、「なごや菓八菓(かやか)」というブランドネーム。ロゴマークもかなりかわいいです笑。


レジ前の目立つ場所に特設コーナーが設けられている。結構目立ちます。



箱売りのほか、バラ売りしているお菓子もあるので、いろいろ買って味わいたいという方は、バラ売りがおすすめ。どれも1週間以上の日持ちがするものばかりなので、全部まとめ買いしてもスイーツ好きならまったく問題ございませんw。なごや菓八菓について書かれた小さなリーフレットもあるので、名古屋土産としてぜひお使いいただきたい。


タカシマヤ地下1階の、赤福のエスカレーターはさんだ反対側。すやさんの近くのコーナーです。

なごや菓八菓は生まれたばかり。これから名古屋の観光コンテンツの柱となって、名古屋の和菓子が全国の方から知られ、愛されるようになるまでの道のりはきっと長い。選ばれた8店舗以外の名店も数えきれないほど多くあるから、そちらにもスポットをあてたい。おそらく夢と希望と大いなる理想と、大小のイバラに満ちた道になるだろう。このコラムを読んでくださっている方々とともに、なごや菓八菓を育んでいきたいと思うので、なにとぞよろしくお願いいたします。