今日の地球

梅雨の楽しみ【今日の地球】

いやはや、それにしても、あ・づ・い・ですね・・・・・。40年以上生きてきて最近やっと解ったことが、私は喉元過ぎれば熱さを忘れるタイプだということ。毎年名古屋の暑さを5月ごろまではすっかり忘れていて、梅雨に入った途端に「こんなに暑かったっけ???」と首をかしげながら汗をぬぐうこの季節。しかもクーラーなしエコ生活を実践しているので、体中がしょっぱくなっている。外から帰ってきてはシャワーを浴び、服を着替え、体がねっとりしてきたと言ってはまたシャワーを浴びる。洗濯回数も当然増えているが、これってホントにエコになっているのかしらん?シャワーと洗濯で、電気と水道をいつもよりも多く使っていたら、エコでもなんでもないよね?と自問して答が見つからなくなっている今日この頃、電力会社と水道局の方、教えていただけないでしょうか。


そんな暑〜い名古屋の夏にだって、イイことはある。
ひとつは、夕方になって家中に風が吹き抜ける時、
暮れゆく空を眺めながら
気持ちの良い風を全身の肌で感じること。



そしてもうひとつは、これ。
大好きな、くちなしの花の香りをかぐことである。
くちなしの花の甘美な香りには、本当にうっとりしちゃう。


ベランダで育てているので、風が吹くたびに部屋中がくちなしの香りでいっぱいになる。くちなしは街路樹にもなっていて、マンションの真ん前の植え込みにもあるし、東へ向かう道筋にも咲いている。なにより嬉しいのは、雨がたくさん降ってやんだ瞬間にくちなしの花の近くを通ることだ。雨の湿気が手伝って充満している香りがさらに強くなっているのだ。先日もこんなことがあった。とある街を歩いていたところ、激しい雨が止んで傘を閉じた。その瞬間、あまりに強烈な香りに驚き、鼻をくんくんさせながらくちなしを探していたら、人家の庭先に行き着いた。なんと傘を閉じた地点から1ブロックも先にくちなしが咲いていたのである(おかげでアポイントに5分ほど遅れてしまったのだけれど)。


くちなしの実は、黄色の染料として昔から用いられていて、お漬け物のたくあんや栗菓子の鮮やかな黄色はくちなしの黄色に依っている。食料だけではなく繊維を染める時にも使われ、さらに発酵させると青色の染料にもなる。くちなしという花の名前がなぜつけられたかと言うと、この実は固くて開かないことから、口が開かない→くちなし、と名付けられた説が有力なのだ。ちなみに、碁盤の足がくちなしの花型になっているのは、神経を集中させる勝負事に周りの人が口を出さないように→くちなしの花を模したらしい。


で、花の名前の由来。私の勝手な説は、こうだ。くちなしは、あまりに甘美でとろけるような香りを持つため、鑑賞する人間は思わず言葉を失ってしまう→口なし、という説。さて、いかがでござんしょ?