暮らしの発見

金継ぎは美魔女のはじまり【暮らしの発見】


今日は静かで平和な日曜日。多分今年に入ってはじめての「なんにも予定のないお休み」だったので、体が求める限りのお寝坊と遅いブランチをした後は、長い間ほったらかしになってた金継ぎをすることにした。自分の器だけじゃなく、友人から預かった物もあり、預かり期間が一年を超えている物もあるので、もういいかげんにやらなくちゃ、と思い続けて、すっかり時間がたってしまった。金継ぎは、欠けたり割れたりした器を漆でくっつけて、上から金や銀で彩る修復方法。漆を塗っては何日か乾かし、凸凹をやすりで平らにしてまた漆を塗って乾かし、最後に絵漆を塗って金や銀の粉をはたき、さらに乾かして上から叩いて定着させるという時間と手間のかかる工程である。だから電話が鳴らない日曜日じゃないと作業できない、という言い訳でほったからしていた。


話はころっと変わるが、最近花粉症のせいか、お肌の調子がすごぶる悪いわたくし。入浴後のお肌のお手入れは毎日入念にしていても、肌の加齢には勝てず、シワがすっかり定着しつつある。あぁ、このシワをパテで埋めることができるならと毎晩思う。陶器の金継ぎは、美魔女を作り上げる作業と似ているなぁ・・・と。加齢に逆らって外見を磨く美魔女たちに正直うんざりしていた私は、自分のシワを諦めた代わりに、陶器を直しているのかもしれない。