暮らしの発見

続・新幹線のマナーについて【暮らしの発見】


これ↑ワタクシの好きな新幹線の座席。2人席の通路側で、しかもお隣の窓側が空席というのがベストポジションだ。これは飛行機も同じで、座席の指定をする時は必ず「真ん中の列の通路側」とオーダーすることにしている。窓側ではなく通路側を好むのは、立席する際にお隣におうかがいをたてる必要も、お隣の方の股ぐらをよいしょっとばかりにまたぐ必要もないからである。お隣がトイレに行くために自分が立つのはまったく気にならないが、自分のために他人を立たせるというのが、見知らぬ人に対して滅法気の弱い私にはどうも出来ない所作なのである。


JALとANAには私の座席の好みがインプットされているので、飛行機のチケットを取ると自動的に通路側が用意されるのでいいけど、混んでいる時間帯の新幹線はそういうわけにはいかない。上記の写真の時はベストポジションで心地よかったが、一ヶ月前に東京出張した時はもう最悪のコンディションだった。あぁ、思い出すだけでも臭ってきそうなんだけど。以前「新幹線紳士のマナー、光と影」についてコラムを書いたいきがかり上、その続編として新幹線マナー〜匂い編〜について書いてみようと思う。


その日の翌朝に御成門で取材があったため、前日のうちに東京入りする予定で、6時台の新幹線に飛び乗った。ぎりぎりだったので私の好きな座席は取れるはずなく、3人席の真ん中という一番やっかいな席しか空いていなかった。6時台の新幹線って〜、地方出張したビジネスマンでいっぱいなんですよ〜〜〜!!!私が乗った16号車で女性は私ともう2人のみ。あとはすべてダークスーツを来たおじさまたちで埋め尽くされていて、その号車を見渡した瞬間に軽いめまいを感じた(最近すっかり男性が苦手なワタクシでございます)。
はてさて、私が予約した座席の両端はやはりビジネスマンで、窓側の人はノートPCを開いてかちゃかちゃやっている。私は通路側の居眠りしていた男性に一言声を掛けて、荷物を片付け、明日の取材資料を手元に置き、もっくんがCM出演している伊右衛門をテーブルの上に乗せて、静々と座席に落ち着いた。すると、通路側の席の男性が車内販売でビールとするめを買い込み、いきなり飲み始めたのである。まぁ、飲食自由なんだからして、勝手に飲んでいただいていいのだけど、参ったのはその人が定期的に口からはくゲップだった。するめとビールと加齢臭が混ざり合い、なんとも表現しようのない臭い。うげっぷ・・・逃げ出したい・・・。鼻をつまみ臭いに耐えながら取材資料に目を通していると、なんとゲップオヤジはビールを持ったまま寝始めたのである。ビールを持つ右手が私のか細い二の腕にあたるじゃありませんか!仕方ないので、さりげなく軽いヒジテツをくらわしたりして、ビールがこっちにこぼれてくるのを阻止して数十分。ゲップオヤジは目を覚まし、半分ほど残っていたビールを一気に飲み干した。そしてその後、大きな大きなゲップを気持ち良さそうに吐きやがったのである。くっさ〜〜〜〜〜〜い!!!!!
さんざんな目に遭って、東京の姉宅についた途端、疲れがどっと出てしまった。美味しいお夕飯を用意して待っていてくれた姉に、ゲップオヤジの話をすると、姉が笑いながら一言「そういうあなただって臭ってるかもよ」。へ???何が???もしかして加齢臭のこと???と聞くと、「あったりまえじゃん」と姉。確かに40代ともなれば男女関係なく加齢臭は出てくると、どこかの雑誌に書いてあったっけ。翌日新幹線で名古屋に戻る時、洗面室でうがいをし、バラのクリームをほんの少し手首に塗り込み、口臭を抑えるガムを噛んで乗車にのぞんだ私でした。はい、これから私も加齢臭には気をつけます。