暮らしの発見

畳は涼し。【暮らしの発見】

暑い日曜日だった。
今日は実家で過ごす、のんびりの休日。

皮張りのソファに座っていたら、知らぬ間に体がねっとり。
そのねとねと肌を冷やすように、日本間でごろんと横になった。
畳がひんやりと冷たくて気持ちがいい。

吉田兼好が「住まいは夏を旨とすべし」とかなんとか書いたんだった、確か。
日本の住宅は、蒸し暑い夏を基本に設計するべきだという意味らしい。
昔の人はよく考えてたんだなぁ。

日本家屋には庇があって、
夏の日光が家の中に入らないように出来ているから、
風が通れば、実は涼しいのだ。
冬になると、太陽は低い位置で地上を照らすので、
夕暮れの頃まで日光が部屋の中まで入って温かい。

それに比べるとマンションの造りには季節感がないのかも。

ねっとりしていた肌は、
涼しい畳になじんで気持ちよくなり、
知らないうちにうたた寝してしまったみたいだ。

お夕飯よ〜、遠くの方で母の声がする。
サザエさんのエンディングテーマも聞こえてきた。
小学生に戻ったようで、幸せな気分だった。