徒然なるお仕事

コピーライターのSEO対策【徒然なるお仕事】

今日日曜はお仕事に役立つ講座受講日。アイデアソースの前田女史からお誘いを受けて、SEOライティング実践講座に出席した。web検索で上位にランキングされるためのコピーライティングの実践的なコツや、検索エンジンの動向、SEO戦略、コンテンツの企画やキーワード戦略などを総括して学ぶ講座だった。
私がコピーライターの仕事を始めた当初はもちろんwebのコピーなどなく、もっぱらテレビラジオ媒体か、あるいは広報誌や新聞、雑誌などの印刷媒体がほとんどだった。それが現在では、私が制作させていただくコピーの約3割から4割はwebで展開されるサイト上のものとなってきている。もちろん、中には印刷媒体とwebのコピーが重複する場合もあるので、のべ量的な数え方をすればwebの割合はもっと増えるだろう。


商品や会社をアピールする文言としてのコピーライティングは、媒体が異なると表現方法が変化するのは当然ではあるが、webの場合はかなり特殊で、検索エンジンに引っかかることが重要な要素になってくる。つまり、広告表現上では素晴らしいキャッチコピーも、webで上位にひっかかるためには役に立たないことが多く、web検索で引っかかりやすい言葉を戦略的に用いたライティングが必要になってくるのだ。


ご存知だとは思うが基本をご紹介すると・・・web検索する人が頻繁にキーワードに用いる単語を念頭において、それをタイトルなどに積極的に使うことがSEO対策となる。一般論として、なるべくなら英語や意味不明なカタカナを用いることなく、わかりやすい日本語で表現するべきなのだとか。


こんな風にして盛りだくさんの講座が進み、ふむふむと納得しながら聞いていたら、いつもの悪い?癖か職業病か、講師の方のお話を知らぬ間に文字校正してしまった。文字校正というのは、単純に文字や表現に間違いがないかどうかをチェックするだけでなく、社会通念上で問題がないかなどもチェックするのがその範疇である。もちろん今日の講座は納得の連続で、それを勝手に文字校正するなんておこがましいことだったが、気になったのはそのお話に占めるカタカナ含有率の高さだった。


webの専門用語は、コンバージョン、メタ、ハイパフォーマンス、ランディングページなどなど、カタカナ英語ばかり。それを説明するための形容詞や単語にもカタカナ英語を用いることが「社会通念」となってしまっている。だから、わかる人にはわかる説明も、わからない人にはほとんど外国語にしか聞こえない。


講座の帰り道、日曜の夕方のオフィス街は、スイッチが切れたみたいに静まりかえっていて、自転車を暴走する私にはうってつけのサイクリングロードとなった。障害物なくサイクリングできる時は良いアイデアが浮かんだりするのである。そこでカタカナ含有率の高いお話を反芻しながら、自分なりのSEO対策を導き出してみた。コピーライターが必要とするスキルは、専門用語を知ることではなく(もちろん必要ではあるけど)、SEOの仕組みを知ることとわかりやすい言葉選びだ。webと別の媒体では、言葉の使い分けは必須条件になってくるけれど、結局は「理解できる日本語」をきちんと使うことがコピーライターの使命なのだ、と夜空に向かって誓ったのである(星飛雄馬風にね、ふるっ)。