徒然なるお仕事

一献盃で日本酒を楽しむ会【徒然なるお仕事】


先週の日曜日に、一献盃で日本酒を楽しむ会を開催した。一献盃とは、形状の違う4種類の酒器セットのことで、岐阜県土岐市の陶磁器メーカーであるカネコ小兵製陶所のオリジナル商品である。ワイングラスの違いによる味わいの違いとまったく同じ理論で、器の形状が違えば、お酒を飲んだ時に舌の上に滴る場所が違う。舌は、甘さや辛さを強く感じる場所があるので、甘みを強く感じる場所に滴れば甘く感じるという理論である。もちろん味わいだけではなく、形状が違えば香りの感じ方も変わってくる。つまり、まったく同じ日本酒でも、この4種類の器で飲み比べれば、味わいや香りが少しずつ異なるので、料理に合わせて飲み比べることができるというスグレモノの商品なのだ。私がこの商品と出逢ったのは、クリス・グレン氏を通じてカネコ小兵製陶所さんのお仕事をさせていただくようになったのがご縁。これは面白い商品だからどんどんPRしましょう!というわけで始まったプロジェクトなのである。


とはいえ、かなり実験的な食事会になるということ、なおかつ家庭で楽しんでいただきたいという名目から、料理はなんと僭越ながら私が担当。ナビゲーターは一献盃セットの開発者である小平健一氏。日本酒のセレクトは、日本酒バー・八咫(やた)のオーナーである山本将守氏。定休日に会場を貸してくださり、ワインとグラスの関係性について話をしてくださったのは、フレンチレストラン・ルマルタンペシュールの那須亮氏。プロデュースはクリス・グレン氏のマネージャーを務める加藤由佳氏。私以外は、その道のスペシャリストばかりを揃えた。この面々を見るだけでも、これは贅沢な会ですよ。さらに、参加してくださったゲストの方々は、IT日本酒コンサルタントや、中国茶専門店ロ・ヴーのオーナー、もっと地酒の会の主催者をはじめ、ギフト商品のプロデューサー、カネコ小兵製陶所さんと縁のある日本酒愛好者などなど。それぞれの視点で「この料理ならこっちの盃だな」「この盃にしたら香りが変わった!」と分析しながら、器を楽しんで使っていた。この盃のおかげで、はじめて会った方同士の会話がはずみ、自然に笑顔で食事とお酒を満喫している様子には、私の方が感動しちゃったほど。


そうなんです。私は料理を担当したのでほとんど厨房にこもってしまい、皆さんとはあまりお話ができなかったのだ。最初と最後のご挨拶と、皆さんのご紹介程度しか出来なかったので、場が盛り上がるかどうかがとても不安だった。でもそこは、さすがにオトナな皆さん。ちゃんと会の趣旨を理解してくださり、一献盃セットという商品をどう評価して世に送り出せばいいのか、真剣に考えながらも、一献盃セットを楽しむ方法について共に探ってくださったのだ。厨房の扉の向こうから漏れ聞こえてくる皆さんの会話を、一人こっそり楽しんでいた。提供する側としての最上の喜びを味わうことが出来たのだ。つたない素人料理を召し上がってくださり、日本酒と一献盃セットを心ゆくまで味わい尽くしていただけて、お越しくださった皆様、本当にありがとうございました。そして、今回は実験的要素が強かったこともあり、関係者及び縁ある方々を限定してお誘いしたので、お声掛けできなかった方々にはお詫び申し上げます。次回がもしあるとしたら・・・まだわからないけど、開催できるように頑張ります。以下は、日本酒担当の山本さんが撮影してくださった写真たち。



また参加してくださった方の多くが、早速この会の様子をブログアップしてくださった。どうもありがとうございました。※アイウエオ順
グラフィックデザイナーの池上貴文さん
日本酒コンサルタントの石井克成さん
広告デザイン会社経営及びコピーライターの岡田新吾さん
カネコ小兵製陶所さんのfacebook
住宅ライター及びラジオ構成作家の福岡由美さん
八咫さんのfacebook

またこの一献盃セットは、webからでも購入することができる。この楽しみを自宅でも味わってみたい!という方は、ぜひお試しになってみてください。カネコ小兵製陶所のwebからどうぞ。日本酒好きなカレシとかオトーサンへのヴァレンタインにピッタリの商品だと思うんだけどなー。もちろん味わいや香りが器の形状によって変わるという理論が当てはまるのは、日本酒だけじゃない。珈琲やお茶の味わいもビックリするほど変わってしまうので、お酒が苦手な方にも楽しんでいただける一献盃セットなのだー!