徒然なるお仕事

伊藤まさこさんの"手仕事ひとつまみ"【徒然なるお仕事】


センスの良い暮らしぶりや、"もの"への確かな審美眼から、女性誌やナチュラル系雑誌を中心に人気のスタイリスト・伊藤まさこさん。とある企業の広報誌のお仕事で、伊藤まさこさんが東海地区の"ものづくり"を訪ねる旅を取材させていただいている。長野県松本市在住の伊藤さんは、信州のものづくりを自ら訪ね、ガラスや陶器、竹ざるや箒といった職人さんが作る生活道具を日常に取り入れている。その素敵な生活感は、数々の著作でも紹介されているのでご存知の方も多いだろう。東海地区は、伊藤さんにとってまだ見ぬ土地ばかり。丁寧な手仕事を営む作家や職人を訪ね、伊藤さん流の審美眼で新たな魅力を発見したり、伊藤さんのアイデアをものづくりに生かすというのが企画趣旨だ。このシリーズは春からスタートし、岐阜県岐阜市の美濃和紙、愛知県岡崎市の三河木綿と続き、今回の号が「山ぶどうの籠」である。伊藤さんが大好きな籠に注目し、独特の「花結び」と呼ばれる編み方で籠を制作する女性作家さんを訪ねている。ご興味がおありの方は、ここにご訪問いただき、いっぱいいっぱいクリックしてくださいね(爆)。


さて、冒頭の写真は、その取材時にお邪魔した2軒のお菓子屋さんの"栗きんとん"。籠作家さんが住む中山道沿いを伊藤さんが訪ねた折に、このあたりの特産品でもある栗菓子を比較してみたいと伊藤さんがアイデアをくださったのだ。東海地区以外の方にとっては馴染みが薄いかもしれない"栗きんとん"。この地域では秋になると、デパートで名店が競うように売り始める。ご他聞にもれず私も大好きで、この取材のおかげで名店の栗きんとんを同時に味比べする贅沢を味わった。伝統的な製法と商品を大切にする岐阜県中津川市の「すや」(写真右)と、一年中栗菓子が食べられるように技術とアイデアで幅広い商品展開する岐阜県恵那市の「恵那川上屋」(写真左)の2軒である。どっちの味が美味しいかは好みなのでここでは割愛。それにしても同じお菓子でほぼ同じ製法なのに、味って違うものですね〜。こっちは栗の甘みで、こっちは水分が・・・なんて分析していて、気づいたらいただいた栗きんとん合計12個をぺろっと食べちゃっていた。東海地区以外の方々、次の秋には中山道沿いの栗菓子目的で遊びにいらしてください。この取材のおかげですっかり栗菓子通になった私がご案内いたします。栗きんとんだけでなく、栗パフェ、栗しるこなど、期間もお店も限定の絶品栗スイーツを巡りましょう!!!ちなみに写真の栗きんとんがのっかっているお皿は、九谷の須田菁華さん。須田菁華さんのお皿は、洋菓子を盛っても和菓子を盛ってもよく似合って不思議な魅力がある。そういえば「僕のお皿はカレーライスでも会席料理でも合うんですよ」って須田菁華さんご本人もおっしゃっていたっけ。


話がすっかりそれてしまったけれど、くだんの伊藤まさこさんが訪ねたのは山ぶどうの籠作家さん、妻籠宿、栗菓子屋さんなど中山道の深まる秋の風景。繰り返ししつこく書きますが、ぜひここをクリックしていただき、伊藤まさこさんの素敵なものづくり旅をお読みくださいませ。