えとせとら

世界3大料理の2つがコラボ!【えとせとら】


世界3大料理と一般に言われているのは、フランス料理、中国料理、トルコ料理である。え?トルコ料理なんて食べたことないよ!という方のためにちょっと調べてみたら、トルコ料理がランクインしているのは、19世紀後半のヨーロッパでトルコ料理が流行し、珈琲を飲む習慣をヨーロッパの食文化に与えたと言われているからなのだそう。現代ではむしろイタリア料理や日本料理の方が取沙汰されているし、実際に影響を与え合っているような気もするのだけど。まぁいいか。
ということで、その世界3大料理の残りのふたつ、フランス料理と中国料理についてほとんどの人がその特徴をご存知だと思うので、ここでは割愛するけれど、少なくともまったく特徴が異なる両極端の料理として一般に認識されているはずである。その2つの料理が一度に楽しめるコラボイベントがあると聞けば興味津々、行かない手はありませぬ。


去る5月29、30日と、ローズルーム名古屋でおこなわれた[フレンチと中国料理の響宴]に美女チームと共にお邪魔してきた。↑上の写真は仏中が混じり合った前菜の盛り合わせ↑
行くまでは、フランス料理と中国料理のコラボってどんなんでしょ?と美女たちと話していたのだけれど、女子同士の会話は料理からすっかり乖離して、あらゆる話題へと飛びまくっていた。ホントはいろいろ考えながら食べるつもりだったのだけど、気がついたらほとんどの料理をなんの違和感もなく、するすると食べ進んでいたのだった。つまり、フレンチのシェフと中華の料理人がお互いに歩み寄り、譲り合って溶け合う、そんな完成されたコース料理だったから、違和感なく食べてしまったのだと思う。


この日の中国料理の料理長を務められたのは、村川光則シェフ。村川さんはあの陳さんの愛弟子でもあり、陳式四川料理の継承者である。本来なら辛く痺れて旨味ののった料理がお得意のはずなのだけど、この日はそのあたりをうまーく調整されて、旨味の利かせ方はあくまでも中国式に、素材の持ち味に寄り添うようなスパイスの使い方で、極めて上品な中国料理を仕上げてくださった。一方フレンチの菅野雄大シェフは、ローズルーム名古屋を任されている。菅野シェフのお料理をいただくのははじめてなのだけど、今回はさぞ試行錯誤されたのだろうなと思う。「フカヒレの姿煮込み黒トリュフのソース」などは、素材は中国料理なのだけど、ロワイヤル仕立てだったので、なんとなくフレンチを食べているような気持ちになった。でも中国料理にも茶碗蒸しというのはあるわけなので、こうなるとどこからどこまでがフレンチで中華なのかが段々わからなくなってくる。


どこからどこまでが・・・???この日のテーブルで一番話題になったのが最後のデザート「杏仁パンナコッタ メロンスープ」である。杏仁風味のパンナコッタの上に生メロンとメロンスープが浮かんでいるというもの。杏仁豆腐は中華料理。パンナコッタはイタリアン。よく似たものにフレンチのブランマンジェというのもある。「パンナコッタと杏仁豆腐とブランマンジェってどう違うんでしょうね?」と女子同士で話していたが皆知識不足でよくわからない。後日調べてみたら(ホントはとある料理人に聞いただけなんだけど)、以下のようなことらしい。


●パンナコッタ/牛乳と生クリームを固める
●杏仁豆腐/アーモンドパウダーと牛乳を固める
●ブランマンジェ/アーモンドパウダーと生クリームを固める
※エバミルクを使うかどうか、アーモンドエッセンスにするかどうか、生クリームと牛乳のバランスなど詳細については製菓職人によって違うとのこと。


「フランスと中国って、よく考えたら大陸つながってるもんね!」とこの日の女子の発言。確かにそうだ。玉村豊男さんが、ラーメンからパスタになる分岐点がどこにあるのかということをエッセイに書いていらしたけど、フランス料理と中国料理の間にもいろいろなつながりがあって然るべきなのだ。そんな愉しい食巡りを空想できたのも、このコラボディナーのおかげ。村川さん、菅野さん、どうもありがとうございました!



ご一緒した美女たちと、村川シェフ、菅野シェフと記念写真。
※福岡由美さんから画像を(勝手に)頂戴しました。


私のちんたら備忘録よりも、美女たちのブログにきれいな写真とメニューがきちんと掲載されているので、ぜひこちらも併せてご覧くださいまし。
福岡由美さんのブログ
川本えこさんのブログ
※今回のコラボディナーは、リゾートトラスト創業40周年を記念したもの。今年一年は40周年記念のイベントがエクシブをはじめとしたあらゆる施設で開催されるらしいので、webなどでチェックしてみてくださいね!