読書する贅沢

村上春樹 1Q84【読書する贅沢】

読みました、1Q84。
村上春樹風に表現するなら、
「村上春樹は私が思春期の頃に鮮烈な印象と共に世に出た作家で、
何十年にも渡って、新刊本は必ず目を通して来た。
だから、新刊が出たとあっては、
好むと好まざるとに関わらず、読まないわけにはいかない」のだ。
「アンダーグラウンド」でオウム真理教を取材した村上氏が、
大胆に宗教団体を描いている部分があり、
あの事件と本のことを思い出さずにはいられなかった。
宗教の他、純愛やファンタジーなど、
この小説からはさまざまなテーマを読み解くことができるが、
根底には喪失感のようなものが流れているように思う。
私はどうしてここにこうして生きているのだろうという深い懐疑が、
この小説の根本にあって、
それは私たちが常に背負っている心の陰のような部分と共鳴しあうのではないかしら。


さてここからは読んだ方だけへのメッセージだけれど。
毎日眺めているお月様、今夜は、どんなお月様が浮かんでいるでしょう。
もしお月様がふたつ並んでいたとしても、私は驚かないと思う。
なぜならそれは、今年が2009年ではなく、200Q年だということだから。