おうちごはん

フェチ続きで干物フェチ【おうちごはん】


グリンピ〜〜〜〜〜〜〜〜ス!
この数年すっかり家庭菜園の虜になっている父の作でございます。すごいでしょ、ぷりぷりでしょ!数日前に実家帰りした時に、父がたくさん収穫してくれたのだ。我が父ながら、ホントに良い出来と感心しつつ、さやから豆を取り出す作業にしばし夢中になった。「椅子に座ってツメをたて〜さやえんどうのスジをむく〜さやがワタシの心なら〜豆は別れた男たち♬」と古い歌を口ずさんでいたら、母の視線を感じたので、あわてて歌を変えた。



30分も作業していたら、こんなにすごい量のグリンピースになった。この一部はグリンピースご飯に、そして一部は軽く塩ゆでをして冷凍庫でストック、さらに残った一部をお日様にさらして乾燥させることにした。最近、干物づくりに凝っているのだ。お日様にあてて水分を飛ばし、旨味を凝縮させてから調理する。お魚はもちろん、野菜は全般に乾燥させてからいただくととても美味しいからだ。グリンピースの干物は、フライパンで塩炒りして炒り豆にする予定。ちなみに右の写真は豆を取り出した後のさや。内壁がぬるっと湿っていて、いかにも実の抜け殻という感じが妙に色っぽく、思わずカメラにおさめてしまった。


こちらはホタテ貝柱の日干し風景である。ここのところ我が家にてお食事会をする時の定番メニューとなっている「ホタテの一夜干し炙り、XOジャンソース」の仕込みだ。ホタテがお行儀よく並んでいるのが見えるかしら?最初の頃は薄切りにして日干しにしていたけど、肉厚のまま干し、半乾きあたりで止めた方が私の好みだということを発見したのだ。


これはシイタケ。夏場になるとシイタケの傷みが早くなるので、笠の裏側がちょっと黒くなってきたぞ・・・と思ったら、生椎茸として食べるのはあきらめ、すぐに日干しにして食材の寿命を延ばすことにしている。日当りの良い所に干すだけで、市販されている干し椎茸とまったく変わらない感じに仕上がるので、とってもラクチンな保存方法かも。


どの食材も生で食べて十分に美味しいものばかりなのに、お日様に干すだけで旨味が増えて寿命も長くなるのだから、干物とはすごい知恵だなぁとつくづく思う。そういえば昔、フランスのボロアパートにいた時に、どうしてもお魚の干物が食べたくなり、お魚屋さんで三枚に開いてもらったアジみたいな魚を塩水につけ、猫の額ほどのバルコニーにネットをはって干したことがある。そしたら真上に住む意地悪なポーランド人の留学生が「日本人が奇妙なことをしている」と気持ち悪がって管理人さんに告げ口をした。仕方ないのでバルコニーに干すのはあきらめ、外から見えないように窓枠のすぐ下の所に移動させて、ささやかな干物生活を楽しんだのだった。その時の惨めさから考えれば、今はマンションでこんなに堂々と干物づくりに精を出せるのだから、やっぱり日本は素敵な国だ!と実感している。干物バンザイ。


今のところ、干物づくりの敵はコイツだけだ。我が家近辺を飛び回るヒヨドリのヒヨコちゃん。時々バルコニーの干し物を狙っている。人間を怖がることのないヒヨドリらしく、私が近づいても飛び立つ気配さえ見せない。この写真は今日のもので、「ヒヨコ!」と呼びつけ真正面からにらめっこになった。私が猫のふりをしてニャ!と鳴いたら、さすがに気味悪がって逃げていった。とりあえず、今日のところは私が勝ちをおさめた。