おうちごはん

肉食女子の丹波しし鍋【おうちごはん】


これは、丹波栗を食べて育った美味しい肉質のイノシシ肉の写真でございます。ジビエの季節に必ず催す我が家恒例の「丹波しし鍋会」でございます。むふっ。

このしし鍋との出逢いは今から9年前で、兵庫県丹波篠山市を旅した時のことだった。昼食をとろうとお店を探すが、街にはしし鍋屋さんしか見当たらない。しし鍋にいい思い出のない私は、"しぶしぶ"テキトーにお店に入った。
ところが・・・そこで供されたしし鍋にびっくり仰天したのである。なに!このお肉!なに!この脂!と感嘆の声をあげつつ、ぺろっとお鍋いっぱいたいらげてしまった。それから約5年。そのしし鍋を食べるためだけに、真冬の丹波篠山を訪ねるようになった。何年か通ううちに、料亭の女将さんからなにげな〜く味噌の作り方を聞き出し、なにげな〜く取り寄せできるしし肉屋さんを教えてもらった。そう、無謀にもこのお鍋を自宅で食べる方法を画策したのである。


丹波からしし肉を取り寄せ、三日三晩お味噌を練り合わせ、自分でしし鍋を作るようになって今年で何年目だろう。とにかくいろんな所で「美味しいしし鍋があるのよ〜」と吹聴し、今年もほぼ強引に皆さんをお誘いし、丹波しし鍋パーティーを催したというわけだ。


これは第一回目の時のメンバー。左から、フランス料理のヴァンセットの青木シェフ、秀代ママ、娘のかほちゃん。一番右は、代表取締役鮎焼職人、日本一の鮎を焼く川原町泉屋の泉さん。写真には映っていないけど、お店の営業があるため途中で帰ってしまったご近所のスペイン料理、ラ・フエンテの山内シェフも来てくださった。お料理のプロばっかりこんなに集めて、自宅で素人料理を出すなんていい度胸!って思われるでしょう?確かにそうなんですが、その心配など一気にふっとんでしまうほど、丹波のしし肉は美味しいんでございます。この日もプロの皆さんが美味い美味いと喜んで食べてくださった。写真は食べ終わった後、いい感じで出来上がっている様子。


この日にみんなで飲んだお酒たち。翌日空瓶を片付けていて、そのあまりの瓶の多さに自分でもびっくり。ついつい記念撮影しちゃいました。
我が家でしこたま食べて飲んだ後に、山内シェフのお店で再び飲み、さらにその後シャンパンを飲みに別のバーへ移動した。飲みすぎだっちゅうの、ホントに。


この丹波しし肉の何が美味しいって、脂なんです。ねっとりした脂が長い時間特製味噌で煮込むことでバターのような香りと共に奥深い甘みとなる。それが熟成したシャルドネとよく合うんですよ。山内シェフによると"シェリー"がピッタリくるんじゃない?とのことなので、また来シーズンの楽しみが増えてしまった。それにしても、やっぱりお肉の究極の旨味は脂にあるんですね〜。これに丹波の山の芋やにんじん、かぶ、ネギなどの根菜をいただき、最後にどろどろになった味噌で太めのおうどんを煮て、上から山椒をふりかけていただくと、これまた絶品。こうして書いているだけで生唾ものでございます。


これが第二回目。実はこの日は「ジョシがシシを喰らう会」という名目で、りっちゃん+千佳ちゃん+有紀ちゃん+ワタクシの女子4人でシシを喰らうはずだったのが、千佳ちゃん&有紀ちゃんに不慮の出来事があり残念ながら不参加となったため、夜6時過ぎから慌ててお誘いしたにも関わらず、この面々が駆けつけてくださった。左から岡本女史、美紀おねえさま、そしてホスト役の甥っこノゾム。一番右は当初から"喰らう"メンバーのりっちゃん。おかげさまで丹波のしし君も成仏できたでしょうね。お越しくださり、ありがとうございました。千佳ちゃん&有紀ちゃん、この続きは来シーズンまでお預けよ。
というわけで、草食男子をよそに、肉食女子としてこれからもお肉を喰らって生きてゆきたいと改めて思う、パワーみなぎる春なのだ。なのだったらなのなのだ。