一杯の幸せ

川根茶の美味しさを伝える人【一杯の幸せ】


お茶のペットボトルの購入頻度、どれくらいですか?もしかして毎日ですか?
ご自宅でお茶を煎れる頻度、どれくらいですか?毎日煎れていますか?
私は無類の日本茶好きで、むしろコーヒーが苦手なので、煎茶とほうじ茶はほぼ毎日愛飲している。だから、川根茶の産地に取材に行くと聞いた時から、その日を心待ちにしていたのである。川根茶といえば、静岡県の銘茶ブランドとして有名で、我が家でも縁戚が静岡にいるので川根茶を何年も前から飲む機会が多かった。


そんなわけで慣れ親しんだ川根茶のつもりだったのだけど、自分がまったく見当違いをしていたことが取材をしていて分かった。静岡茶は全般に深蒸しと言われている、というか、そう思い込んでいたのだ。京都の宇治茶は蒸しが浅いのに対し、静岡茶は深く蒸すことで有名になり、煎れたお茶の色は緑で味わいも深く濃くなる。宇治茶の方はほんのり山吹色になるのが特徴で、味わいもすっきり上品に仕上がっている。私は川根茶は静岡茶だから深蒸しだと思い込み、だから長めの時間で煎れて飲んでいたのである。つまり私の川根茶の煎れ方が間違っていたのだ。取材先の「つちや農園」の土屋裕子さんにその話をすると、のっけから「川根茶は深蒸しじゃないんですよ」と。そして、そのセオリーとなる川根の環境について丁寧に教えてくださった。詳しくは中部電力の広報誌KORYUに書いてあるので、ぜひお読みください。


取材の日、土屋さんは、手づくりのお菓子と、極上の川根茶を用意して待っていてくださった。上の写真がその時のもの。川根茶はいわゆる"かぶせ"ではなくても「旨味」の強い味わいになるのだそう。沸騰したお湯を湯冷ましで冷ましてから、この茶葉を浸すように加え、少し待ってから、直接器に口をつけてすするようにいただく。すると、昆布茶のような旨味が口の中に広がってゆく。玉露やかぶせ茶に通ずる味わいである。二煎目にはもう少し高い温度で、三煎目にはさらに高い温度で煎れて、その味わいの変化を楽しむのである。最後、その茶葉にポン酢をかければお夕飯のおかずにもできると土屋さんは言う。川根の茶葉が柔らかいから可能な食べ方なのだろう。川根の茶葉がなぜ柔らかいかについても、中部電力の広報誌KORYUに書いてあるので、ぜひお読みください。えへ、しつこいですね。


漆器の器に茶葉を入れ、そこに湯冷まししたお湯をそそいですする。すすり茶という名前があるのだそうだ。上等な茶葉が手に入ったら、ぜひ試してみたい飲み方である。


そういうわけで、しっかりPRに励んでしまったのだけど、中部電力の広報誌KORYUをお読みになりたい方は、下記までアクセスしていただき、91号KORYUを希望とご記入の上、お送りくださいまし。ちなみにKORYUのwebの中にも、土屋さんの記事が掲載されていますが、そちらは私の文章ではありませんので念のため。私が書いたのは冊子のKORYUの土屋さんインタビュー記事です。
KORYUの申込フォームはこちらです。