一杯の幸せ

世界に誇る国士無双とは!?【一杯の幸せ】


クリエイター仲間で始めた「もっと!地酒の会」の第2回定例会が木曜の夜に開催された。もっと!地酒の会のメンバーの中で唯一の女性が私ということで(てへっ)、万年会計部長を命じられ、参加者の顔を見るとすぐに「会費をお願いします」と請求しているので、これじゃあN○Kとかの集金係だなぁと思いつつも無事任務を終えたら、呑む体制をしっかり準備。なんてったって今回は北海道・旭川から国士無双の蔵元さんがいらっしゃっているのだ。お話を聞きながら日本酒が楽しめるなんて興味津々モードですよね。以前のコラムでも書いたけど、国士無双というお酒は日本酒好きな方ならよく知っているお酒らしい。その言葉の意味は、二人としていない英雄のことで、麻雀だと役満の名前(っていう表現で正しいのか???)にもなってますよね。いかにも強そうなネーミングの通り、確かにどれも力強くて、頼りがいのあるお酒だった。


今回、蔵元さんがご用意くださったのは6種類の日本酒。中にはネット販売も通信販売もされていない地域限定販売商品もあったりして、これまたそういうレアものがダントツで評判が良かった。レアものは美味しいという「品薄感」によるブランディングは一つのPR方程式とも言えるが、この蔵元さんの商品づくりと販売戦略はぴったりとその方程式に当てはまっていた。男らしくすっきりした味わいのレアもの(あえて商品名は書きませぬので、ご興味がおありの方は旭川までひとっ飛びしちゃってください)は、男性だけでなく女性陣にも人気が高く、最後のプレゼントタイムでも一番人気を誇っていた。


日本酒に関して知識も経験もない私がいただいていて一番安心感のあったのは、「国士無双の純米酒」。昨今流行のただ辛いだけの日本酒とも、女性好みに迎合したフルーティー吟醸系でもなく、「昭和のオトーサン」が一人飲むのに似合いそうな、そんな素朴な味わいのあるお酒だった。一口が美味しい!と感じるお酒、お料理と合わせて美味しいお酒、ず〜っと呑み続けられそうなお酒と、美味しいお酒にもいろいろ種類があるけれど、私が安心だったのは呑み続けられそうなオトーサンのお酒だったわけで、正真正銘のオヤジを再認識。このお酒は旦那と呑んで、こっちは愛人で、これは・・・と下らない妄想で盛り上がっていたオヤジなクリエイターばっかりでしたけど、高砂酒造の廣野さん、よくお相手してくださり、ありがとうございました〜。


開催日は桃の節句だったので、会場である和蕎楽さんには事前に「春らしくお雛様を感じる彩りと料理を」と図々しいオーダーをしてしまいました。大将はそれにしっかり応えてくれて、こんなきれいな八寸が登場。女性陣からは歓声があがっておりました。


そうそう、万年会計部長をさせていただき、今回とても嬉しい発見があった。会費を徴収する時、参加された女性の中で数人の方が、会費をぽち袋に入れて事前にご用意し手渡ししてくださったことだった。もちろんお釣りが不要なキッチリ会費で。お食事前にお金に触るという行為や、人前で現金を裸で手渡しするということがなんとなく気になるお年頃になった私にとり、そのスマートなぽち袋マナーに感心したのである。オトナの女性の気配りって本当に素敵ですよね〜。中には真っ赤な「大入り袋」に入れて笑いながら渡してくださった方もいた。こういうセンス、見習わなければ。私も一応はお財布の中に数種類のぽち袋を用意して、いつでもお渡しできるようにしてあるんだけど、今度から笑いがとれる絵柄物も加えようと思う。国士無双という名前に負けない「世界に誇る日本の美しいマナー」に出逢った夜だった。
北海道の高砂酒造さんは、3月8日火曜日まで、名古屋の松坂屋本店「北海道展」に出店されています。皆様是非お運びくださいまし。