一杯の幸せ

食べる飲む笑う!の健康法【一杯の幸せ】

どうです?このフォルム!なんとも言えない曲線美ですよね。これは、叔父叔母や両親と共に訪れたふぐ料理屋さんでのワンショットで、ひれ酒の次酒用のとっくりである。このお店は、冬のふぐはもちろん絶品なのだが、夏の料理もびっくりするほど逸品だ。ふぐをさばき調理する技術が夏だけ他の魚に応用されるので、その高度な技術と繊細な魚さばきがしっかり味に現れていて、私は夏の料理がかなり好きなのだ。でも、ふぐはないとは言え、やはりこのお店に来たら、ひれ酒を飲みたくなる。5年ほど寝かせたひれを使うので、独特のコクがあって美味しい〜のだ。もし私が男性だったら(オッサンだったら)、次酒の度にこのとっくりを撫でまわして喜ぶだろうな〜と考えていたら・・・。


ななめ前に座っていた叔父がぽつり「いぃ形だなぁ」。すると隣の叔母が「でもさ、おなかがちょっと出てるよね、コレ」すかさず叔父は「いやいや、このふくらみがいいんだよね。ぺっちゃんこの痩せぎすでは魅力がない。おなかのふくらみは色っぽい」昔は名古屋の錦三(大げさに言えば東京で言う銀座みたいな所)で結構ブイブイ言わせていた叔父も今や70を過ぎ、好々爺に近くなってきている。そんな叔父がマジメな顔で女体のふくらみについて語っているのを聞いていたら、なんだか可笑しくなってきた。「そっか〜痩せぎすでは魅力ないんだ」と私が追い打ちをかけると、さらに酔った叔父は「そうそう、やっぱりふくらみとへこみのバランスだね」と解説を続ける。




するともう一人の叔父が真っ赤な顔をして、この笑顔。
やっぱり女体とっくりがお気に入りのご様子。


解説する叔父も、にやにや笑う叔父も、要するにただの酔っぱらいで、私も含めてまぁよく飲みました。女体とっくりをネタに、延々と飲み、しゃべり続けるのもさすがに我が身内と妙な納得をしてしまった。お店の人をビックリさせるほどたくさん食べ、飲み、笑った一夜。朝起きたら、声がかれていた。ただの笑い過ぎである。ただなんとなくだけど、何かが吹っ切れたような気がした。
両親も叔父叔母もなにかしらの病気を抱えていて、決して胸をはって健康などとは言えないのだけど、一緒に飲んで食べて笑っていると、みんながとても良い笑顔になる。もしかしたら病気なんてどこかに吹っ飛んでしまうのではないか?というほどよく笑った。こんな時間がたくさんあれば、人は健康になっていくのではないか?と思った。笑う健康法が最近取沙汰されて、吉本とお医者様がタッグを組んでいるとかいないとか、そんな噂を聞いたけれど、そんな夢のような話が現実になるかもしれない。よく食べて飲んで笑えば健康でいられる!そう信じることにした私は、この日を皮切りに、食事会&飲み会週間へと突入したのであった。