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すわっ、まさかの覚せい剤密輸?【facebook】

少し前に、愛知県稲沢市議会議員が覚せい剤を密輸した疑いにより中国で逮捕され、「中身を知らずに受け取って飛行機に乗っただけ」と容疑を否認しているというニュースを聞いて、ちょっとドキッとしながら思い出したことがある。
今から14年ほど前、上海に1泊2日の強行軍で取材に出掛けた時のこと。上海の虹橋空港でチェックインを済ませた私に「名古屋行きの飛行機に乗るかどうか?」を確認した上で、必死の形相で頼み込んでくる中国人女性がいた。片言の日本語で説明された内容は「名古屋近郊のブラウスの生産工場に今日中にタグを届けないとうちの会社は倒産してしまう、でも飛行機が満席でチケットが買えない、本当にタグしか入っていないこの小さな袋をどうか名古屋まで持って行ってもらえないか。空港出口で名古屋の会社の者が待っているのです!」ということだった。
実際に袋の中身を確認すると、そこには100枚ぐらいのタグが入っているだけである。ブラウスやシャツの襟のところについているネームの入ったアレのことね。おそらく日本の取引先から無理強いを言われ「100枚くらいならなんとかします」と答えたものの、エアチケットを購入すれば大赤字だし、かといって飛行機で運ぶ以外に方法はない。そこで考えついたのが「名古屋行きの飛行機に乗る、人の良さそうな人物に事情を話してお願いする」方法だったんじゃないかと思う。ホントの性格はおいといて、外見的には"良い人"っぽく見える私にたまたま白羽の矢が立ったというわけ。威張っている人には意地悪だが、困っている人にはお人好しになってしまう私は、その女性のお願いをすんなり受け入れて、名古屋の空港出口で「近藤様」と大きなボードを掲げた男性に件の袋を渡し、大感謝されながらお礼にお菓子と名刺をいただいたけど、どこかにいってしまったので社名は覚えていない。
もしもあのタグの裏側に秘密のICチップが縫い付けられていたらとか・・・。あのタグを水に浮かべると別の素材になって浮かび上がるとか・・・。もしかしたら今でも秘密警察に私がマークされて自宅に盗聴器が仕掛けられているとか・・・。先日の市議逮捕以来、007並に妄想を膨らませてひっそり楽しんでいる、極ヒマな小市民である。